各地の菓子店探訪
高知県菓子店の投稿

頑張る2代目社長

有限会社 黒岩味好堂

鰹のたたきせんべいを焼く機械 高知県が力を入れて取り組んでいる観光産業の中、県下の観光地に隣接した土産物店や駅のキヨスク、またホテル旅館の売店でよくお見かけするお土産菓子の製造卸を営んでいる有限会社黒岩味好堂さんへ訪問し、お話を聞かせていただきました。

 初代黒岩武好氏は、昭和13年頃、15歳の時に高知市内の菓子製造問屋へ丁稚奉公に入って修行を積み、戦後昭和24年になって独立。「当時は、飴菓子や煎餅を製造し自転車に積んで売り歩いたようです。」と、今現在の社長黒岩勲氏(2代目)が当時の苦労を笑いながら語ってくれました。

 昭和45年6月、今迄の個人商店から会社に改め、名を有限会社黒岩味好堂としました。主力商品を土佐の観光土産菓子にして煎餅(玉子煎餅)の製造に力を入れたそうです。翌46年には高知市桟橋通りにあった工場を高知市神田へ新しく建設して移転し、商品を充実させていったとの事です。

 平成3年に就任した2代目社長の勲氏にお聞きすると…、

○御社の今現在のご商売の状況はいかがですか?

 「昭和50年代から私が社長になった平成3年頃までは、製造すれば売れた時代でした。しかし、今の時代は観光土産品といっても、ネームだけで売れるものではありません。厳選した良い原材料を使用し、地元の特産品を使って味の良い商品になるよう心掛けて商品の違いを出しています。また、土佐のお土産に相応しい商品開発に力を入れて日々努力を重ねています。」

○今、何種類製造していますか?また、売れ筋価格帯はいかがですか?

黒岩味好堂のお菓子 「煎餅類は5種類位で、その他"カステラまんじゅう"や"袋菓子センベイ"等製造しています。観光土産品としては、600~800円位のものが1番売れています。もう少し価格アップした商品が売れれば良いのですが…。今は飽食の時代、商売も我慢ですね…。」

 2代目が就任してから「土佐鰹のたたきせんべい」やカステラまんじゅう「龍馬伝説」等のヒット商品を出して頑張っています。

 社長自ら仕事に励み、忙しい時間の途中に応対いただきました。2時間を過ぎる取材にも快く応じていただき、申し訳なく感じつつ、今後ますますご繁盛するよう祈りながらあとにした事でした。

 高知県菓子工業組合事務局長・森下広和

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