秋の視察旅行2015
伊那食品工業視察
10月28日、福岡から小牧空港まで飛行機に乗り込み、秋の視察旅行が始まりました。参加者は組合員の他、日頃お世話になっている関連企業など総勢18名。目的地は長野県伊那市の伊那食品工業㈱のかんてんぱぱガーデンです。空港からレンタカーで約2時間、高速道路を抜け、紅葉(黄葉)が進み、道路沿いの果樹園には柿やリンゴが色づいています。ようやく到着。入口で担当の前田部長様が待っていてくれて、案内してくださいました。自生しているアカマツなど1本でも残そうと作られた3万坪もある広大な敷地には、黄色の銀杏や赤く染まりはじめた紅葉など所狭しと生茂り、森林浴?まで堪能させて頂きました。当日定休日のレストランをわざわざ開放して頂き昼食。昼食後ガーデン内を散策、ホールで伊那食品工業様の取扱商品などの説明と試食を受けました。主力商品である寒天などについて福岡県出身の課長補佐の伊藤様が親切に、親しみを込めてご説明してくださり、有意義な講習を受けることができました。
ガーデン内で驚いたのは、清潔な室内、そして沢山の落葉樹があるのに通路の清掃が行き届いていることです。毎日従業員の方たちが清掃・手入れを欠かさないとか。素晴らしい!!
散策・研修・買い物が済むころには少し暗くなっていました。車で一路、本日の宿、昼神温泉へ。翌日は富士見台高原の全長2500㍍のロープウェイにのり、標高1600㍍の展望台から南アルプスの山々を見て全員がその素晴らしさに感動しました。ヘブンス(天空の楽園)まさにその通りだと思いました。頂上には白樺があってその隙間から澄んだ青空がのぞき、空気も美味しく感じました。
その後、栗きんとん発祥の地、岐阜県中津川へ。中津川は山々に囲まれ、秋には山栗を収穫して栗ご飯や焼き栗・ゆで栗にして秋の味を楽しんでおられるとのこと。蒸した栗を刻んで細かく潰して砂糖を混ぜて茶巾に絞って食べるようになり、それが栗きんとんの始まりと言われ、明治時代の中頃、菓子屋によって商品化されました。中津川の和菓子店では栗きんとんを製造販売しており、その店舗数は日本一を誇っているそうです。それぞれの店の品物を買うわけにはいかず、各店舗の栗きんとんをセットにして中津川駅で販売していました。栗と砂糖だけのお菓子が店によって食感や味が微妙に違うように感じました。また10月29日は皇女和宮様が1861年降嫁の際、宿泊の中津川で菓子を食されたそうです。当時もてなされた和菓子を再現し、数量限定で販売されていました。干し柿と栗きんとんを合わせた和菓子にも感動。多くの店では、地元の柿・リンゴなどの果物で作った菓子も見られ道路沿いはどの店も立派な趣のある菓子店が目立ちます。機会があれば再度訪ねて見たいものです。
この2日間、寒くもなく、晴天に恵まれ、無事に充実した視察旅行を終えることができました。視察させてくださった伊那食品工業様、レンタカーを運転してくださったライブカンパニーの古賀様、感謝申し上げます。
福岡県菓子工業組合事務局・村上豊美