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思いを込めたお菓子作りを学ぶ

どんな手間暇もかまわず取り組む

和菓子講習会 この度、石川県菓子工業組合青年部では、石川県菓子工業組合協賛のもと、金沢菓友会と合同で和菓子講習会を行い総勢41名が参加しました。

 会場は金沢市の能崎物産㈱研修室をお借りし、大阪の『平野郷菓 梅月堂 前田 秀彦氏』をお招きして「酒まんじゅう」や「どら焼き」「りんご・栗の蜜漬け」の仕方など、午前の部と午後の部の二部にわかれ計9種類のお菓子の作り方や仕込み方を学びました。

 2017年11月の青年部視察研修会の際に梅月堂さんを訪問し、お話しをお聴きしているうちに今の青年部のテーマ「未来へつなごう!伝統と技」に合うお菓子作りだと思い講師を依頼しました。当初は2月に講習会をお願いしていましたが、まさかの大雪!そのためやむなく中止に。しかし講習会を希望する方の声は多く、今回の10月開催となりました。

前田秀彦氏 講習会前日には前田氏を囲み、お菓子作りに対する姿勢や意気込み、自分たちの今ある壁や悩み等についても話し合い懇親を深めました。その会話の中で印象に残る話は「良いお菓子は素材とちょっとの腕(技術)と鮮度やな」と言う言葉でした。

 そう言えば前田氏のお店にお邪魔した時、出来立ての酒まんじゅうをいただきました。「きんつば」に至っては、注文を受けてから焼き「どら焼き」は当日焼いた物しか提供しないというこだわりをおもちでした。お菓子に使うあんこ等も羽釜で炊いており、やはり他店では真似できないお菓子作りです。

 今回、参加された方々は何か一つでも自分の物に、自店でも活かせる技法、製法を学ぼうと真剣に前田氏の話を聴き、作業をしている間も質問が飛び交うほど皆さん熱心な様子でした。前田氏も質問は後回しにせず普段の会話をする様に、かつ丁寧に説明をして下さいました。中には失敗談や、思いがけず予定外に出来た品物、商品の話など時間の経つのを感じさせない内容でした。

 今回の講習会で前田氏の情熱や自分の理想のお菓子作りの為なら、どんな手間暇もかまわず取り組む姿勢にふれ、改めて今回の講習会を開催出来たことは大切な時間だったのではないかと思いました。

 今後、全て同じ事が出来るとは思えないですが、出来る範囲で見習い、自分のお菓子作りに反映出来たらと感じています。

 最後に前田氏の"お客様が喜ぶ為なら少量でも出来立てを提供していく"という姿勢に菓子屋を志した時の初心を思い起こす事ができました。

 石川県菓子工業組合青年部部長・岡﨑欣浩

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