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吹田の「慈姑まんじゅう」 八尾の「若ごぼう餅」

大阪で伝統野菜のお菓子が評判です

慈姑まんじゅう/吹田の「象屋」 いま大阪は賑やかです。橋下市長が「維新の会」をつくり、大阪を変えるのだそうです。勢いづいて国を変えるとも言っていますが、すべての大阪人がこれに乗っかかっているかというと、そうでもありません。大阪の実態は結構大変です。昨年、府の人口は0・5%増加したものの順位では神奈川県に抜かれ、55年ぶりに3位に転落しています。中央から地方への権限委譲などが盛り込まれた「地方分権一括法」の施行から変革の波が押し寄せているわけですが、地域の行政があまりにも多くの失敗を重ね、自ら決定する地域主権が生かされておらず、従来の延長ではムダが多すぎ破滅します。大阪府下の泉佐野市、関空の近くに日本でも高さが3本の指に入るノッポビルが立っています。このたび香港企業に買い取られるようです。鳴り物入りで作ったものの今では大阪人にとって、目にしたくもない存在となっていました。安倍内閣の公共投資は大丈夫でしょうか。最近筆者は地域の「まちづくり未来塾」なる講座に通い、コンダクターの資格を取りました。しかし、講座では自治会、防災、防犯、社会福祉が主で、おカネはどうするの、という問いにはだんまりです。当然国からの補助金で賄うつもりのようです。自立は考えられていないのです。ですからおカネが出そうもない企画は始めから考えないのが常識だと言いたげでした。とはいえ、各地で盛んになってきました「まちづくり」には、お菓子業者として注目してほしいと願います。ちいさな菓子企業が、今後生きていく場所は地域です。

若ごぼう餅/八尾の「さつま屋」 地域になくてはならない菓子企業になること、地域でまず存在を知って貰い、地域の人たちに愛される菓子をつくることです。和洋生菓子店は地元志向が当然ですが、焼菓子、半生菓子、米菓、飴菓子等のちいさな企業は、肝心の地域に知られていないところがありそうです。大阪のちいさな菓子企業は、特に地域に冷淡でした。今後は、積極的に地域密着を試みたいと思います。地域の「まちづくり」に参加しましょう。

 そこに、ちいさな企業の勝機が見えてきます。

 大阪の吹田は、伝統野菜の慈姑(くわい)の産地です。吹田の象屋さんは「くわいまんじゅう」をつくり、吹田の「まちづくり」の人たちから珍重がられ、売れています。大阪の八尾では伝統野菜の「若牛蒡」をまんじゅうにあしらい、良い味を出しています。これまた、地域の人たちに自分の店のように愛されていて、売れ行き上々のようです。

 いずれも、地域の人たちはこのお菓子を地域の誇りとしているようです。

 地域の自立に貢献する存在です。乾菓子の世界からも同じようなニュースの到来を切望します。

 全国半生菓子協会会長・中島孝夫

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