山鹿銘菓「燈籠もなか」
幽玄な「千人灯籠踊り」と銘菓
毎年8月16日夜、和紙でできた金灯籠に灯りを灯して頭に載せ、浴衣姿の千人の女性が「よへほ節」に合わせて舞う「千人灯籠踊り」はとても幽玄で美しく、数年前にCMにも起用され、全国的にも有名になりました。
山鹿の銘菓と言えば、その金燈籠を模った「燈籠もなか」が有名です。
阿部永和堂、早瀬錦堂、西益屋、築山大福堂の4社で昭和45年に設立された「山鹿燈籠製菓事業協同組合」では「山鹿燈籠」を商標登録し、山鹿燈籠型の最中を「燈籠もなか」として意匠登録しました。品質等の均一化を図り質を落とさず「燈籠もなか」の味を守ってきたため、県下でも有力な観光物産品となりました。
餡や最中種は各店それぞれで作られ、高い品質を保ちつつ各店の持ち味を生かした銘菓となっています。
山鹿のみならず、熊本の夏の風物詩として知られる「山鹿灯籠まつり」は毎年、8月15日・16日に開催され、15日は花火大会、16日は千人灯籠踊りが繰り広げられて多くの観光客が訪れますが、山鹿の冬を彩るイベントとして人気を集めているのが「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」です。国指定重要文化財の芝居小屋八千代座前や豊前街道沿いのなど市中心部の各所に、灯りのオブジェが並び、情緒あふれる街並みを幻想的に浮かび上がらせます。また昨年11月に昔の面影そのままに蘇って再生オープンした「さくら湯」もあり、山鹿ではたくさんの観光客が街をそぞろ歩いています。
また、山鹿では2012年11月より山鹿市内で生産された特産品や加工された加工品を応援するために「山鹿ブランド」が生まれました。
これはお菓子のみならず「山鹿ブランド」に認定された商品には「おいしか、たのしか、うつくしか」という文字の入った鹿のイラストのシールが貼られ、県内外に山鹿をアピールしています。
熊本県菓子工業組合・野田尚美