各地の菓子店探訪
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盛光堂総本舗

心なごむ「弘明寺かんのん通り」より(後継者シリーズ⑥)

盛光堂総本舗 ここは、観音さまに守られた街。私は、お参りを済ませ階段をおりてきて、商店街に入った時、心が洗われるような、またほっこりするような不思議な感じになりました。横浜市南区の小高い丘の上に、横浜最古の古刹、弘明寺〈ぐみょうじ〉があります。今から、千三百年近く前から、この地を見守ってくれている本尊十一面観世音菩薩さまのおひざ元門前町のかんのん通りに、今回ご紹介いたします「盛光堂総本舗」さんのお店はあります。

 三代目笹川泰広さんは、会社勤めを十五年前に辞めて、家業を継ぐ決心をされました。常務理事でお父様の笹川邦義さんのもとで修業に励んでいます。名物の観音最中は、源頼朝が源家再興の悲願を弘明寺観音に祈願した時の献上菓子に起因するもので、最中として創製された歴史あるお菓子で、神奈川県指定銘菓に指定されています。ゆず餡と小倉餡の二色よりなり、名物菓子として親しまれています。

 他に代々受け継がれる餅菓子は地元の方々やお参りのお土産品として喜ばれています。伺った時は、歳末商戦の真っ最中でイベントもたくさん企画されており、店先には、串団子がツリーにデコレーションされていて、以外と和風のクリスマスもいいものですね。

 この商店街は歴史が古いせいか、三代目が多いそうです。その三代目の方々を中心に、下町のぬくもりと懐かしさのある昔ながらの商店街をキャッチフレーズに、四季折々にイベントを開催しているそうで、特に弘明寺のお花見は市内でも有名。限定商品や営業時間延長などして、お客様を呼込んでいます。

 笹川泰広さんは三代目として、家業に商店街発展の為日夜、努力されている姿は、とても好感が持て今後の活躍が期待されます。

 後継者シリーズも6回を重ねられました事は皆様のご協力のおかげと感謝いたします。

 神奈川県菓子工業組合事務局・神原裕美子

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