新月 「菊花」
込められた願い

今回ご紹介させていただくのは高知県高知市でお店を構えている新月で販売しております「菊花(きっか)」です。この商品は菊の花を模した上生菓子です。
この商品はコロナ禍の2020年、高知県内でも人の動きが止まり人の往来もまばらになり、いままでお店へと来てくださっていたお客様の足も遠のきつつあったこの時期にご主人の息子さんである西村大輔氏が屋号「新月」、そのお店の花となるものそしてお客様との繋がりを持てるものとして考えられた商品が「菊花」です。
これは屋号に由来する月の満ち欠けの様に一度見えなくなったものが再び満ちていく様、そんな何度でも何度でも繰り返す月の姿がこれから再び未来へと歩みを進める人々の姿、心の有り様であって欲しいとの願いを込めて作られました。

その形を思案したときに出てきたのが菊であり、菊という花には信頼という意味が入っております。この言葉には人と人の距離を置くこと=ソーシャルディスタンスという言葉も広がりを続けていた中、誰しもが距離を保ちつつ過ごす日々においても互いを信頼してこそ生まれるものがあるのではなかろうか?そんな願いを込めて菊を選択されたそうです。
もう一つ菊は色合い豊かな花であることもその一因になったそうです。菊は色によって白色は誠実や真実、黄色は長寿や幸福、赤色は愛を示すような花言葉が添えられております。この時期にぴったりな花だと思い、屋号の想いも乗せて作られたのが「菊花」とのことです。
菊花は見た目でも楽しめる繊細なお菓子で甘さを控えめに皮むきあんを中心に包み込んでおり、北海道産小豆の風味も楽しんで頂ける上生菓子となっております。
発売当初はコロナ禍だったため浸透することもままならない状態でしたが、地道な販売活動の中、徐々にお客様にも浸透・認知していただくことができ今年で7年目となります。いまでは1年を通してお客様に愛されるお菓子へと成長しております。
高知に来られる際にはお手に取ってみていただければ幸いです。
高知県菓子工業組合・事務局長・森下吉広
全国菓子工業組合連合会