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講演会「日本のお菓子について」

講師:㈱高島屋玉川店食料品・食堂課長 ジュンティーニ・キアラ氏

講演のジュンティーニ・キアラ氏

 大阪府菓子工業組合(野村泰弘理事長)では、5月11日(月)午後4時45分よりリーガロイヤルホテル大阪(大阪市北区)「ペリドットの間」において第一部の総会終了後、二部の懇親会(司会 荒木一博常任理事(㈱長崎堂))の開催となったが、開会に先立ち、現㈱高島屋玉川店食料品・食堂担当課長、元和菓子バイヤーのジュンティーニ・キアラ氏を講師にお迎えし、「日本のお菓子について」という演題で講演会が行なわれた。

 氏はイタリア・フィレンツェのご出身で、若くして日本文化に興味を持たれ大学や大学院で日本語や日本文化、文学、歴史などを修められた。その後も留学など来日を重ね、そのまま日本で就職、現職に至るとのこと。

 さらに当初より配属先が和菓子売り場であったり、日本中の主要な食品が集まるセレクトショップであったりしたことで、より日本のお菓子や食文化への知識と興味を深めるとともにイタリア語講座などのTV出演や料理教室の開催など多方面での活動を通じても「日本の菓子や食」と外国との共通点や相違点がどのようなものであるのかといったところの経験とその幅広い知見を基にこれからの「日本のお菓子」の可能性についていくつかの提言をされた。たとえば和菓子については海外から「美しい」「季節感がある」「菓子にストーリー性がある」といった高い評価がある一方、デザート感覚でお菓子を食べる欧米の人には全体に「物足りなさ」を感じるという。

 また海外ではお菓子の素材としてはなじみの少ないものを使用していて予想がつかないなどがあるという。ただ近年は、和洋折衷ともいえる新感覚のお菓子も多く開発され国内でも海外でも人気が出てきている動きもある。「日本独自の伝統」ももちろん大切にしながらも従来の固定観念を退け万国共通の人々の共感を得るようなお菓子作りに挑戦していくなどまだまだ「日本のお菓子」には、文化の違いの壁を乗り越えて世界に広げていける可能性があると信じる。

 他にもバイヤー目線から「モノからコト」消費へと言われるように作り手からの発信に工夫して商品に一種のファンコミュニティーのようなものを作っていくのもおもしろいし、レア感のあるもの、話題性の高いもの、中にどんなお菓子が入っているのか一目でわかるものなどが求められているという点が示された。

 氏の菓子、食品に対する鋭い感覚とその深い造詣に受講者からは盛大な拍手が送られ、司会者よりの謝辞で閉会、その後、同氏および関係ご来賓諸氏も交えて、にぎやかな懇親会へと移った。

 大阪府菓子工業組合副理事長・中野幹

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