和菓子文化を世界へ
留学生対象に特別事業を実施

兵庫県組合では、令和4年より、日本の菓子文化の魅力を国内外へ広く発信する取り組みの一環として、青年部を中心に兵庫県立大学と連携し、留学生を対象とした特別事業を実施しています。
和菓子は、日本の四季や年中行事、人々の暮らしと深く結びつきながら受け継がれてきた伝統文化の一つであり、その背景にある歴史や文化、職人の技術を実際に体験しながら理解してもらうことを目的としています。
事業ではまず、日本独自の菓子文化について理解を深めてもらうための座学を実施しました。
講義では、四季折々の自然や伝統行事と和菓子との関わりをはじめ、地域ごとに異なる菓子文化の特徴、さらに和菓子に欠かせない「あんこ」の歴史や素材へのこだわりについて紹介しました。和菓子は単なる食べ物ではなく、季節感やおもてなしの心を表現する日本文化の一部であることを学んでもらい、留学生たちも大変興味深く耳を傾けていました。
また、留学生自身にも、日本の菓子に対する印象や、自国の菓子文化との違いについて発表してもらいました。
「見た目が芸術作品のように美しい」「甘さが控えめで素材の味が生かされている」「季節感を大切にしていることに驚いた」といった感想が寄せられ、組合員との活発な意見交換が行われました。互いの文化や食習慣について語り合うことで、日本と海外における食文化や価値観の違いを理解し合う貴重な機会となりました。

さらに、実際の和菓子店を訪問し、職人による製造現場の見学も行いました。
長年受け継がれてきた技術や、一つひとつ丁寧に仕上げられる工程を間近で見ることで、留学生たちは日本のものづくりに対する姿勢や、和菓子作りに込められた思いに強い関心を示していました。繊細な細工や美しい仕上がりに驚く様子も多く見られ、日本の伝統技術への理解を深めてもらうことができました。
また、和菓子作り体験では、形づくりや包餡作業にも挑戦しました。初めての繊細な作業に苦戦しながらも、職人の指導を受けながら熱心に取り組み、完成した和菓子を味わうことで、日本の菓子文化をより身近に感じてもらうことができました。
日本の伝統や食文化を海外の方々に知っていただくことは、単なる知識の共有にとどまらず、地域の産業や文化の価値を改めて見つめ直し、その魅力を世界へ発信する貴重な機会であると考えています。今後も本事業を通じて、和菓子文化の魅力発信と異文化理解の促進に取り組んでまいります。
兵庫県菓子工業組合・青年部部長・藤原義政
全国菓子工業組合連合会