各地の菓子店探訪
愛媛県菓子店の投稿

暮らしに彩りを添えるお菓子

「甘いものはみんなを幸せにする」

洛彩スイーツファクトリー外観

 前回第一弾として瀬戸内の銘菓「母恵夢」を記事にしましたが、今回は松山で本場京都の味を楽しめるお店「洛彩スイーツファクトリー」をご紹介させていただきます。松山市桑原にある「洛彩スイーツファクトリー」はご家族で経営しているお店です。

 店主のお話によりますと戦後、満州から引き揚げたご祖父様が、親戚の家に身を寄せていた頃「花園市場」でお菓子の販売を始められたのが始まりとのことで、当時は物資のない時代。甘いものを食べて喜ぶ人々のために朝から晩まで働かれていたそうです。

 その後、昭和33年に松山市玉川町で菓子製造卸業をスタートさせ、昭和63年に現在の場所に移り、土産店や観光ホテルと取引をして商売を続けられてきたそうです。

三代目

 三代目であるご長男様が修行を終え、京都から帰ってこられたことをきっかけに、平成19年に工場の一部を改装し、一般消費者向けの小売店「洛彩 スイーツファクトリー」をオープンされました。

 現在は二代目のお父様と三代目が朝生菓子を中心に製造され、販売には店主である三代目のお姉様が担っていらっしゃいます。

店主

 コンセプトは、京都で培った技術と選りすぐりの材料で伝統を大切にしながらも、様々な年代の方に喜んでもらえるお菓子作りとお聞きしました。

 店頭には季節にあわせていろいろなお菓子を製造し陳列されておりますが、中でも期間限定(12月~6月上旬)のいちご大福は、1日に500個売れることもある大人気商品。愛媛県産のあまおとめのみを使用し、いちごの美味しさを引き立てるために丁寧に製餡した白餡と柔らかい大福生地で包み込まれた大福は、一口いただいただけで幸せな気持ちになる絶品の美味しさです。

真白

 他にも昔ながらの製法で作る手焼きカステラの「真白(ましろ)」は、お手土産品として多くの方に選ばれているそうです。こちらは、愛媛県産の黄身の白い「米っ娘(こめっこ)卵」が使用され、乳製品のコクときめ細やかなくちどけが特徴の白いカステラです。昨年の第28回全国菓子大博覧会・北海道で名誉総裁賞を受賞した名品です。受賞によって県外からのお問合せも増えているそうです。

 店名に込められた文字通り、「甘いものはみんなを幸せにする」という先代のお言葉を大切に、口に入れると自然に笑みがこぼれるような、お客様の暮らしに「彩り」を添えるお菓子を作り続けられている、そんな独自の魅力を持つお店でした。

 愛媛県菓子工業組合事務局・辻野若葉