仙台駄がし本舗 日立家
ちゃっこいちゃっこでおちゃっこすっぺし
仙台駄がし本舗日立家は、宮城県仙台市で「仙台駄がし」や「ゆべし」と言った昔ながらのお菓子や、仙台名物〝牛タン〟をパイ菓子にした「仙台パイ」、宮城県産野菜を原料にした「ベジちゃっこ」などの新しいお菓子で皆様に笑顔になって頂ければと日々頑張っております。
今回は、私どもの主力商品である「仙台駄がし」での取り組みについてお話させて頂きます。「仙台駄がし」は、天然素材を使い素朴でやさしい味わいのお菓子として仙台のおみやげとして、地元だけではなく県外からの多くの方々にもご愛顧頂いております。しかしながら、私どもの努力不足もあり年々売り上げは下降気味で、特に「天然素材を使ったお菓子」に関心のある20~40代の女性の購入も多くはありませんでした。
一昨年夏、この課題を解決すべく社内外の方にご協力頂きプロジェクトチームを立ち上げました。この取り組みでは「20~40代の女性をターゲットに、味や形はそのままに食べやすいひと口サイズにしパッケージを可愛らしいデザインとする」という方向性を決めてプロジェクトを進めました。常時20種類ほどを作っている仙台駄がしのうち、人気などから10種類を一口サイズにしました。「味と形はそのままに」と考えておりましたが、若手社員から「女性向けなんすから、みそパンはハート形がいいんじゃないすか」との一言とともにハート形のみそパンのサンプルが届きました。日頃、あまり自分の意見をいう性格の社員ではなく、正直、その行動には驚かせられるとともにとてもうれしい出来事でした。今回のプロジェクトを行った中で、社員一人一人が自分たちの関わるお菓子とりわけ仙台駄がしを意識し、その改善に意識を高めてもらえたことは何よりの収穫でした。
次に取り組んだのが「パッケージのデザインをどうするか」です。あまり予算は掛けられず悩んでいたところ、たまたま整理した物置から20年以上前の個包装フィルムで使ったデザインが出てきました。その出来が時間を感じさせないもので、即全会一致でそのデザインを使用することに決めました。実はこれにはこぼれ話があり、このデザインは外部メンバーの所属する会社の社長さんがその昔にデザインしたものだったのです。そんなご縁もあり、このデザインを使うこととしました。
肝心の商品名ですが、仙台弁で「小さい」を意味する「ちゃっこい」と「一休みしよう」の「おちゃっこすっぺし」からとって『ちゃっこ』としました。これは「可愛らしい名前を」ということもあるのですが、ご家庭でも気軽に楽しんでもらえればとの思いもあり名付けました。
おかげさまで、昨年3月の発売開始以来、一口仙台駄がし「ちゃっこ」シリーズは皆様から大変ご好評を頂いております。今後も、皆様に笑顔になって頂けるようなお菓子をお届けしていきたいと考えております。
仙台市菓子工業組合・仙台駄がし本舗 日立家・森康仁