心を動かされた2冊の本!
読んでもらいたい想い
静岡県菓子工業組合の定期総会の会場で白幡雪雄氏(シラハタ製菓・藤枝市)が「今度、私がこんな本を書いてみましたので読んでいただけますか」と一冊の本を差し出されました。本の題名は「黄金まんじゅうへの道」でした。
白幡氏との出会いは平成26年に、県組合広報紙「静菓広報」の「人気のお店」の紹介で取材に伺った時です。組合員から「黄金まんじゅう」一筋で成功された方が居るとの情報からでした。その時の取材の内容は当「菓子工業新聞」にも紹介させて頂いております。その白幡氏が「黄金まんじゅう」を始めるまでの半生をまとめられたものです。B6判120頁程の冊子で、菓子店独立までの志と時代背景を交えた文章は小説を読むような面白さもあって総会から帰って、夜の更けるのも忘れて一気に読み上げてしまいました。商売に対する直向きな思いが綴られていて読み終わった後も爽快な気分でした。この日、氏は20冊ほど持って来られて「読んで頂ける方があったら差し上げて下さい」と云うことで早速紹介させていただきましたが、瞬く間になくなってしまいました。氏は「特に若い方、菓子の商売を目指す方に読んでもらいたい」と仰っておりました。本の中で「店も製品も結局は心が作ってくれるもの。人の想いの波は、いつも人々に寄せている気がします。強い思いは天佑を招いてくれると、私は信じています。」と結ばれています。取材で「仕事とは譬えれば鍋や釜を洗う時、表面をしっかり洗うのは当たり前、裏側の底までしっかり洗わなければいけません」と話された事を思い出しました。
もう1冊は法月吉郎氏(㈱かしはる会長・焼津市)の「一期一会・ありがとう」です。氏が大病で病床に伏していた時、今まで書きためていたものを社員に読んでもらおうとまとめたもので、人生訓・家訓・社訓とも言われる内容です。A5判70頁に「コップの水が一杯」から始まり「顔は自分で作るもの」など57項目が綴られています。初版は平成23年ですが愛読希望者が多く今年になって、また増刷をしました。私と法月氏とは昭和52年来の友人で、今では腹心の友であります。初版の時、「読んで見ないか」と頂いたのが最初でした。読んで直ぐに私のバイブルのような存在となりました。以後、彼から少しずつ分けて頂き親しい友人や知人に差し上げてきました。その数100冊以上になりますが、どなたにも喜ばれ、特に警察署長や銀行の支店長などからは部下や職員への訓示を行う時、非常に役に立ったと感謝されています。ぜひ大勢の方に読んで頂きたい一冊です。
どちらもまだ若干の残りが有るようです、興味のある方はご連絡下さい。
シラハタ製菓 白幡雪雄様
電話054―635―5589
㈱かしはる 法月吉郎様
電話054―623―9292
静岡県菓子工業組合副理事長・森田紀