和菓子の品評会が開催される
学生たちの学習意欲向上を狙い
愛媛県菓子工業組合では、平成30年5月19日、毎年行われる中嶋神社の春季祭に合わせ、和菓子の品評会が開催されました。
当日は、松山市長の挨拶の後、中野理事長が、日本の四季のうつろいと季節の行事など、和菓子は常に人の暮らしとともにあり、その土地の伝統と文化に基づいたお菓子が生まれ、現在に引き継がれていることなどを話されました。
これは、行政当局の松山市が主催し、プロの菓子関係者との意見交換を通じて、和菓子を学ぶ松山市内の専門学生の学習意欲向上につなげ、県内(市内)の事業所を知ることにより、就職先検討の際の人材の流失防止を図ることを目的としたもので、当日は愛媛調理製菓専門学校の生徒3組と、河原パティシエ・医療・観光専門学校の生徒3組が、自慢の和菓子を製作し、プロの和菓子屋さん8名が審査員となり、実食のあと、品評会を行いました。
会場となった松山市道後湯之町の椿の湯では、審査員らが工夫を凝らした一品一品を、見た目や味を確認しながら、生徒さんから説明を受けると、プロの目から見たアドバイスなどを伝えていました。
品評会終了後は、全員で近くの中嶋神社に移動し、11時より春季祭を執り行いました。
祭典では菓子組合関係者の後、市役所、愛媛学園、河原学園の生徒代表がそれぞれ玉串奉奠、祭典終了後、宮司より生徒たちに中嶋神社の由来の説明があり、初めて聞く「お菓子の神様」の話に興味深く聞き入っていました。
小泉名誉理事長は、数年前に植樹した「橘の苗木」について説明を行い、その後、菓子組合関係者全員で、和菓子を学ぶ学生たちに熱いエールを送りました。
現在では、洋菓子を学びパティシエになる人はいても、和菓子の職人を目指す人は少ないと聞いています。こうした生徒さんの中から和菓子の仕事に就く方が出てきてくれることを期待しながら、中嶋神社を後にしました。
愛媛県菓子工業組合広報部長・白石恵一