組合のスペシャリスト資格に挑戦しませんか
中小企業組合士制度は、中小企業組合に従事する役職員等の資質の向上を図り、もって組合の健全な発展に資することを目的とし、その職務の遂行に必要な知識に関する試験を行い、試験合格者の中から一定の実務経験を有するものに対し、中小企業組合の称号を与える制度です。いま中小企業組合にはガバナンスの充実が求められており、広く社会の信頼を高め社会的責任を果たすには組合運営の経験と専門知識を備えた人材が必要です。組合の業務を執行する役員、実務を担う職員の方々に今こそ挑戦していただきたい資格です。昭和44年に創立され、現在、組合士は全国で3219名登録されており、組合をはじめ、中央会や商工中金などで活躍しています。後援は中小企業庁で、主催は全国中小企業団体中央会となります。全国の29都道府県に協会が設立され、地域の組合士相互で情報交換や研修など活発な活動を行っています。
と、冒頭から定型の文面になってしまいましたが、菓子製造業と組合の縁はとても深いものです。組合の形態として菓子組合はもちろんのこと、団地組合に製造工場をお持ちの方、商店街振興組合に店舗を構える方、企業組合を設立して地元産品と連携で開発される方などがあります。
私は商店街振興組合にも所属していましたので15年前に取得しましたが、一人で責務を担うことの多い事務局にとって、ふさわしくやりがいのある資格だと自負しています。全菓連においても組合事務局の研修を年一度開いていただき、事務局の交流としてありがたく有意義な場ですが、組合士は菓子製造業だけでない各地の組合、組合士との交流や情報交換ができるのも大きなメリットです。
毎年12月に組合制度、組合運営、組合会計の3科目、全国に受験会場が設けられます。受験者を増やす!ことも使命のひとつであるゆえ、菓子工業新聞をお借りしましたが、皆様方が組合士制度に興味を持っていただけることを願っています。最後に昨秋の全菓連研修における中央会担当者が組合士担当者でもありました。参加者から旅費の制約が厳しいとの苦言を受け止めつつ「こんなおいしいお菓子の出てくる研修は初めてだった」と話されていました。組合士制度、受験方法などについては最寄りの中央会にお問い合わせ下さい。受験によって、合否はさておきその過程が事務局の自信になることまちがいありません。
山口県菓子工業組合専務理事・恒松恵子