安曇野やさいスイーツ
異業種とタッグを組む
長野県の中部に位置する安曇野市は、光と水と空気のきれいな場所です。
しかし、もともとは扇状地上にある地形ですので、乏水地なのです。水の紛争が頻繁に起こり、困った先人たちが、江戸時代から上流の河川より多くの堰を作って水の豊かな土地へと変えていったのです。
現在では、日本一の生産量を誇る山葵をはじめとして稲や麦、トマトなど長野県の代表的な果物や野菜の産地となっています。
そこで、2013年に『安曇野やさいスイーツプロジェクト』を立ち上げて、地域の農業をあらためて見直す機会を作りました。
そして、安曇野産の野菜を使用することを前提として、13年は「わさび」、14年は「トマト」、15年は「カボチャ」、16年は「さつま芋」、17年は「人参」、18年は「ほうれん草」と「夏秋イチゴ」、19年は「パプリカ」と「夏秋イチゴ」というように7年間、晩秋に一カ月間、スイーツフェアーを行ってきました。
その結果、毎年とても評判がよく、フェアーの終盤に行われる『新そばと食の感謝祭』のブースでは、400名以上のお客様が行列となって、来店され、用意した商品がすべて売り切れとなります。
これからの時代、菓子組合としても地域の異業種との交流を大切な事と位置付けております。商工会や行政のアドバイスも受けながら、必要とされる菓子屋であり続けたいと思っております。安曇野の菓子組合も高齢化の波が押し寄せております。50代となった私も他業種では、ベテランなのかもしれませんが、当組合では、まだまだ若手の部類です。それでも、安曇野というブランドでしょうか、毎年、新規の出店がありますので、20代、30代のみなさんと意見を交換しながら、10年先、20年先も菓子業界に貢献できればと思っております。
安曇野菓子製造組合組合長・大堀秀夫