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もち米の需要拡大で日本酒を

JA山口県ともち米の供給契約

契約調印式 このほど山口県菓子工業組合はJA山口県ともち米の供給契約を締結しました。毎年7月の恒例行事となった契約調印式は安定した価格で組合員に安全な山口県産のもち米を確保したいという組合の思惑と、もち米の消費と価格が低迷する中、安定的な取引を望む生産者の思いが一致し、2003年から行われています。

もち米を使った日本酒「高泊」 この日の契約調印式には生産地である山陽小野田市を仲介役に、生産者代表、JA関係者、山口県菓子工業組合関係者が出席しました。今年度の契約数量は昨今の餅菓子需要の減少、特にイベントの開催中止によるもちまき需要の縮小などにより、ミヤタマモチ1712袋(1袋30キロ)、ヒヨクモチ316袋(1袋30キロ)となりました。芥川山口県農業協同組合宇部統括本部長は「品質の向上と安定した数量の確保について努力している。この長年の結び付きをさらに深めていきたい」と挨拶されました。当組合、小熊坂理事長は「コロナ禍で菓子の消費形態が大きく変革する中で、安定した良質のもち米の提供は何よりありがたいことである」とお礼を述べ、生産者の紹介とJA担当者の経過報告、市からのお礼の言葉で調印式を締めくくりました。

 その後、現地にて生育状況の説明を受け、組合からは高温障害や害虫対策、台風襲来時の対応、収穫の予測等を尋ね、その他情報交換をして終了しました。

 菓子用としてもち米の消費衰退がいわれる中、山口県はミヤタマモチ(品種)を奨励品種としています。しかしながら広く知られたブランド力によって、原料として使用するに優劣はないと大口取引者が言うにも係わらず、佐賀産ヒヨクモチの希望が多いのも事実です。さらに今後の菓子需要拡大が望めない中、平成31年1月からJAはミヤタマモチを原料にした日本酒作りに取り組みはじめました。今年度は720㎖で800本、ふるさと納税の確保分を除いてすでに完売したそうです。全国的にも珍しいもち米を原料にした日本酒の名前は「高泊」。長年付き合いのある菓子組合としてできることは広報活動。山陽小野田市ふるさと納税の返礼品にも使われておりますので、ぜひご賞味ください。

 山口県菓子工業組合専務理事・恒松恵子

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