各地の菓子店探訪
広島県菓子店の投稿

お菓子の体験学習における意義及び

新たなもみじ饅頭への挑戦

手焼き体験 昨年の12月23日(水)、着工から約2年の月日を経て、やまだ屋宮島本店がリニューアルオープンいたしました。リニューアル前の店舗から、店内で販売できる商品量を1・5倍に増やし、販売スペースは約2倍に広げることで、広々とした店内でより快適にお客様にお買い物いただける空間を目指しました。

 その中でも特にこだわった施設が『手焼き体験コーナー』と『手焼き実演コーナー』です。ともにリニューアル前からあった施設ではありますが、宮島本店でお客様に体感していただきたい「わくわく」や「ドキドキ」を詰め込みました。

 『手焼き体験コーナー』では、修学旅行等の団体様の利用に備え、以前の会場よりも広い体験スペースを確保しております。またベンチを増設し、手焼きしたもみじ饅頭をその場でお召し上がりいただける空間にしました(現在は感染症対策のため、体験コーナーでの喫食は中止しています)。実際にお饅頭を作り、焼き立てならではの香りや生地の柔らかさ、焼き上がりの感動体験を通して、広島伝統のもみじ饅頭の魅力を再発見していただきたいと考えております。今後は従来のこしあんとチョコレートを使用した体験だけでなく、お正月には紅白もみじ、ゴールデンウィークには抹茶もみじの手焼き体験なども計画しております。

やまだ屋宮島本店 また新たな取り組みとして、『作るわくわく』、『創るドキドキ』をご体験いただけるメニューを考案中です。「もう一度体験したい」「お友達やお子様に勧めたい」と思っていただけるコーナーを目指し、日々試行錯誤していきます。

 『手焼き実演コーナー』では、もみじ饅頭の新たな可能性に挑戦しています。従来の手焼きもみじ饅頭に加え、「もみじ饅頭をより身近に、より自由に」というコンセプトのもと『COLOCOLOMOMIJI(ころころもみじ)』という商品を新たに発売しました。

 やまだ屋のもみじ饅頭は季節限定商品を含め20種類以上のフレーバーがあります。しかしながら日々販売を行う中で、「こんな味が食べてみたい、もっとこうあれば良い」といった様々な想いをお客様がお持ちであるように感じていました。

 そうした想いを叶えるためにできることは何かを追求していく過程で、より多くのもみじ饅頭の楽しみ方をお客様ご自身に発見していただくことができれば、さらにわくわくしていただけるのではないかとの考えに至りました。

 幅広い年代の方にお楽しみいただけるよう「ころころ」とした可愛いサイズ感で、お好みの味に「ころころ」と変えていただけるようフレーバーソースに付けて食べていただくスタイルで、ご提供させていただきます。

 昔ながらのもみじ饅頭を活かしつつ、お客様自身にアレンジしていただく、また発信していただく、そのような商品に育てていきたいと考えております。

 リニューアルオープンして約3ヵ月、コロナ禍により難しい状況が続いております。しかしながらやまだ屋は、コロナ禍が収束し、また沢山のお客様にご来店いただけるその日を目指して、日々前向きに様々な挑戦に取り組んでまいります。

 広島菓子工業組合・株式会社やまだ屋 販売課課長・中村嘉孝