富山大和「いちご大福フェア」
日を追うごとに盛況に
昨年11月に開催された「とやま菓子まつり」と同じ富山大和地下1階特設会場にて、2月17~23日の1週間「いちご大福フェア」が催されました。出店者は全て富山県菓子工業組合に所属されている組合員さん。毎年出店者が増えることで、当然ながらいちご大福の種類も豊富になり、よりたくさんのお客様に興味と関心を持ってもらうことを富山大和さんは狙っておられました。
この週は、6階大催事場で「大九州展」も同時開催されていたため、よりたくさんのお客様が来店されるきっかけにもなりました。コロナの影響で旅行に行けないなら、少しでも旅したつもりで九州のおいしいものを食べようという方や、県内でも遠くてなかなか足を運べないお店が出店しているから買いに行こうという方、両方の需要がより相乗効果を生む結果となりました。
初日は、生憎の大雪で、1月の大変な思いがよぎりましたが、次の日には晴れ間も見え、多くのお客様が「いちご大福フェア」に来場されました。昨年の10店舗から今年は11店舗に増え、尚且つ初登場のお店もあり、日ごとにお客様が増え、午前中で品切れのお店も出るなど好調なスタートが切れました。
異変が起きたのは、2月20日の土曜日です。富山大和さんの開店前に50人以上のお客様が並ばれているのです。てっきり6階催事場の「大九州展」を目当てに並ばれているものだと富山大和の社員さんは思われたそうです。確かに連日富山県内の民放テレビでは「大九州展」を取り上げていたので、その効果が土曜日に爆発したと考えても不思議ではありませんでした。しかし、お店がオープンするとお客様は一斉に地下1階へ走り出されました。なんとお目当ては「大九州展」ではなく、「いちご大福フェア」だったのです。口コミやSNSを見てのご来場者さん、またリピーターの方々が大勢押しかけられたのです。1日100個納品のお店から1日400個納品するお店もありましたが、この日は午後4時過ぎには全店完売。この流れが加速し2月21日(日)も追加発注。2月23日(火)(最終祭日)はさらに追加発注となり、1週間を通じて最高の売り上げとなりました。期間中の総販売個数は昨年の9,550個から今年は13,440個。前年比140・1%という驚異の伸びでした。いちご大福おそるべし。お菓子の魅力は本当に素晴らしいと再認識しました。
後日、富山大和さんと今回の大盛況の要因を話していたのですが、回を重ねて認知度が上がってきたこと、出店者が増えて魅力が増したこと、いちご大福の存在が増したことなどがあげられましたが、「これだ」という決定打にはなってないと感じました。
改めて、物が売れないと言われる今の時代でも、お客様の欲求を刺激し、「買いたい」「食べたい」「人に上げたい」を解決することでまだまだお菓子は売れることを確信できた「いちご大福フェア」でした。
富山県菓子工業組合理事長・㈱中尾清月堂代表取締役社長・中尾吉成