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コロナ禍での契約栽培

新たな餅菓子の開発へ

契約調印式 このほど山口県菓子工業組合はJA山口県ともち米の供給契約を締結しました。毎年7月の恒例行事となった契約調印式は安定した価格で組合員に安全な山口県産のもち米を確保したいという組合の思惑と、もち米の消費と価格が低迷する中、安定的な取引を望む生産者の思いが一致し、2003年から行われています。

 この日の契約調印式には生産地である山陽小野田市を仲介役に、生産者代表、JA関係者、山口県菓子工業組合関係者が出席しました。今年度の契約数量はイベントの開催中止によるもちまき需要の縮小で打撃を受けている反面、スーパーなどにおける餅菓子が好調で、ミヤタマモチ1057俵(前年比123%)、ヒヨクモチ138俵(前年比87%)となりました。

現地にて生育状況を視察 小田山口県農業協同組合宇部統括本部長は「昨年はウンカの被害があったが、契約栽培分のもち米は確保することができた。これからも品質の向上と安定した契約数量確保に努めていく。」と挨拶されました。当組合、小熊坂理事長は「コロナ禍で家庭用のもち菓子需要は増えている。先行きが不透明ではあるが、アフターコロナを見据えた新たなもち米を原料にした菓子の開発に努めていきたい。現在は赤飯を慶事だけでなく家庭で気軽に食べられるよう組合でPRしている。」とお礼を述べ、生産者の紹介とJA担当者の経過報告、市からのお礼の言葉で調印式を締めくくりました。

 その後、現地にて生育状況の説明を受け、組合からは高温障害や害虫対策、台風襲来時の対応、収穫の予測等を尋ね、その他情報交換をして終了しました。昨年はトビイロウンカ(水稲の害虫)が大量発生しましたが、今年度はウンカに効果の高い薬剤を使用して防除を徹底しているため、害虫は見られず順調に生育しています。組合のもち米は海に面した干拓地で栽培されていますが、ウンカの被害は海山関係なく発生するそうです。

 菓子組合は新たな餅菓子の開発に努めることを約束し、契約栽培19年目を迎えたゆるぎない信頼関係はコロナ禍でも崩れることなく継続していきます。

 山口県菓子工業組合専務理事・恒松恵子

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