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「笠松隕石最中」~宙からのメッセージ~

plus7店舗の隕石スイーツ 笠松菓子組合

笠松隕石最中 笠松町に隕石が飛来してから約80年。その隕石をモチーフに今年10月20日に銘菓「笠松隕石」が新名物としてデビューしました。製作の発端は2020年11月、笠松町歴史未来館(町の展示館)開館5周年記念に「笠松隕石」をテーマとした講演会・企画展の開催。実物が30年ぶりに一般公開されました。来場者に「笠松隕石」に因んだお菓子をプレゼントしようという運びから菓子組合として2つのお菓子を提案し、商品のアンケートもお願いして更なる工夫や商品化への期待を得て開発に取組みました。

笠松隕石最中ポスター これまで笠松菓子組合(組合員15名 組合長・稲見義彦)は笠松町の歴史文化を伝える郷土銘菓「笠松陣屋」、街のPRをしようと地元中学生が総合学習で考案した「蹄鉄クッキー」をコラボして商品化。また、450年続く、豊臣秀吉に命名されたと言い伝えられる銘菓「笠松志古羅ん」の老舗廃業に伴う技術継承を行い、組合で製造販売するなどの実績から、この機会に「コロナ終息後の地域経済活性化を目指した新名物の開発」を笠松町より依頼され、宇宙と笠松を繋ぎコロナ禍を転じさせるパワーに満ちた「笠松隕石最中」が誕生しました。

 商品の開発に当たり3つのコンセプトを大切にしました。①宇宙を連想させること。②隕石をイメージさせる「黒」を基調とする。③郷土銘菓としてPR商品にする。組合員が共通の理念をもち、試案、試作を重ね開発を進めてきました。「笠松隕石最中」はパリッとした黒色の最中種(皮)で隕石を連想し、一口サイズで食べやすくスクエア(正六面体)でスマートな最中です。将来的には餡の工夫により多様な味を楽しめます。火球をイメージした赤色のテトラ(正四面体の神聖な空間)に隕石最中をパッケージすることで神秘的で幸運をもたらすイメージを演出します。

スタンプラリーポスター さらに、組合共通商品「笠松隕石最中」とは別に、参画した7店舗のオリジナルスイーツの開発も同時に取組み、各々の店舗が工夫を凝らした商品を提供しています。その銘菓をめぐるスタンプラリーを同時開催して来年1月31日まで隕石めぐりで賑わうことを願っています。

 今回、出来上がったお菓子はすべてが「黒」。通常では違和感がありますが、開発に携わった皆さんの情熱や町おこしの一環を考えると素敵な商品になりました。この企画開発にあたり、コロナ禍で集まる機会も制限されるなか、組合員の団結力はもとより、行政の協力、ご支援に大変感謝するところです。私共、組合員は地域の皆様に愛され育てられているように思います。先人のこれまでの努力が信頼される組織となり、組合員相互の協調性を大切にしながら、お菓子づくりに携わってきた成果だと思います。願わくは「宇宙からの甘いメッセージ」が笠松町から全国、全世界に広く発信されることを祈念します。

 笠松菓子組合・パティスリー小菊・葛谷昌彦

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