岩手県宮古市 ㈲すがた
震災被害から立ち上がる店
元祖 菅田のいかせんべいで有名な、岩手県宮古市の㈲すがたの菅田正徳さんにお話しを伺いました。父上の4代目社長菅田正義さんは、岩手県青年部顧問で、正徳さんも青年部のメンバーで活躍中です。㈲すがたは創業明治14年の老舗です。3月11日の大震災の際、宮古市は大津波に襲われ、火災も発生し町全体が倒壊した建物も多く、甚大な被害をうけました。生活も大変で、どうやって生きていこうか真剣に考えたそうです。津波による影響をうけた本店は取り壊しになりました。ようやく工場を修理整備して、5月13日には営業を再開できたとのこと。菅田さんは、いち早く営業を再開できたのは「多くのお客様やさまざまな方から再開を望む声を聞くことができたから。震災があるまでは、お客さんの声を聞く機会も少なくて自分でもこんなにたくさんの人に応援や励ましの言葉をかけてもらえるとは思っていなかった。声をかけて下さった方に感謝。おかげで頑張ろうと思えた」と語ってくれました。その後、マスコミの取材や県外の大手企業やお客さんからの支援でお菓子の注文が増え、製造体制が追いつかなかったようです。完全復旧にはまだまだ時間がかかりそうですが、家族、従業員、力をあわせて頑張っておられます。震災後、菓子製造の手作りの良さ実感したそうです。機械生産は確かに効率はいいわけですが、「すがた」さんは手作りにこだわっていたからこそ、製造再開が早く出来たわけで、これからも手作りを大切に良質な商品を作っていきたいとおっしゃっていました。
代表銘菓のいかせんべいは14袋入、1200円のものが現在の売れ筋で、軟らかい食感が魅力のミニサイズの「まごいかせんべい」も人気です。ちびまる子ちゃんバージョンの「まる子と友蔵のまごいかせんべい」も楽しいパッケージで売れ行きも上々のようです。今後は製造体制を早く元に戻せるよう努力しつつ、岩手県内外の今まで気づかなかったお客様にも「いかせんべい」をお求めいただけるように頑張っていきたいと正徳さんは抱負を述べてくれました。盛岡の百貨店川徳さんにも応援をうけているそうで3月最初の土日には、川徳で開催される「復興市」にも参加して、いかせんべいも販売をする予定です。岩手県産の小麦粉、宮古の塩、三陸のスルメイカと岩手県産にこだわった、宮古のいかせんべい まさに復活した、「すがたのいかせんべい」は全国のお客さんからの励ましを力に変えて、これからますます人気が高まっていきそうです。菅田正義さん正徳さん親子の頑張りに心から感銘をうけました。宮古の復興を祈念いたします。「いかせんべい、万歳!!」
東北・北海道ブロック長・小国輝也