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「橘街道プロジェクト」始動

近畿から新たな観光の流れを

橘街道プロジェクト 現在近畿地方を舞台に、夢と歴史とそして新たな菓子づくりを通して、人と人との繋がりや交流を生み、新たな観光への流れを生み出す動きが始まっています。

 その動きは、実は私たち菓子業界の原点から発生してきたような動きです。ではこのプロジェクトを少しご紹介させていただきます。

 第十一代の垂仁天皇の命を受けて大陸から不老長寿の果実とされた菓子の祖「橘」(「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)」)を持ち帰ったと言われる田道間守(たじまもり)を菓祖として祀っている中嶋(なかしま)神社(兵庫県豊岡市)や橘本(きつもと)神社(和歌山県海南市)、垂仁天皇陵(奈良県奈良市)をはじめ、京阪神の菓子産地の他、田道間守や橘にゆかりの深い観光地などを結んで、我が国の菓子を中心とした文化や歴史をたどる街道(「橘街道」)をプロデュースしようというプロジェクトです。

ひろしま菓子博での展示 さらに、将来的にこの街道は、お菓子のみならず和食や日本酒など日本の食文化に関連する産業や、鉄道や道の駅など交通機関をはじめとする観光関連機関・施設、さらには観光拡大に向けて魅力を発信する映画やアニメといったコンテンツ産業など様々な業種も参加して、分野を越える協力を通じたインバウンド、海外からの旅行者を拡大させるためのプラットフォームを形成しようとするものです。

 このプロジェクトは、当初奈良を中心に橘街道の歴史的背景の勉強会や「橘」そのものの育成活動として動き始めました。その動きに重なるように、近畿ブロックの各府県も動き始めました。これには経済産業省の近畿経済産業局からの力添えが牽引となり、近畿農政局や各府県の行政担当者も交えながら、意見交換会が開催されてきています。

 その一環として、先ずは第26回全国菓子大博覧会・広島でも、お菓子のテーマ館での歴史展示や、全国お菓子めぐり館内の近畿ブロックと全国菓子工業組合連合会ブースでのポスター展示、兵庫県ブースでのビデオ展示などを行いました。今後も菓子業界では、様々な形での研究会や意見交換会を開催し、次回の全菓博・三重県に繋げ、近畿から全国に、そして世界に繋げていきたいと、新たな常世国を目指した活動に夢を託しています。

 兵庫県菓子工業組合・日崎隆広

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