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地産・農産物と菓子連携

地元歴史と地域ブランド

かわ茸彩花、左上は水前寺のり・生かわ茸 来年のHNK大河ドラマ「軍師・官兵衛」の放送が始まります。黒田官兵衛の三代目分家、黒田長興を藩主とする秋月藩が誕生しました。この地が現在の福岡県朝倉市秋月です。旧甘木市甘木から北方約三・五㎞の秋月に居城がありました。

 甘木南方郊外に毘沙門天の黄金の茶釜を埋めたという黄金塚に源を持つ黄金川の清冷な湧水の底に淡水のりが流れにつれて緩やかに揺られているのが見られます。これが「水前寺のり・かわ茸」です。

 江戸時代には黒田秋月藩から幕府・公儀への献上品として供されてきました。

花房屋 蛋白質は百gあたり牛乳の10倍・ミネラルの宝庫食品です。鉄分はほうれん草の18倍・カルシウム・カリウム・マグネシウム・ナトリウム・ベータカロチン・リコピン等を含みコレステロールを抑え、動脈硬化を防ぐ働き等、近年健康食品として注目されています。この地産自然食品、淡水のり「水前寺のり」を花房屋の先々代が明治終年から研鑽を重ね歴史と風土に育まれた地産文化をお菓子にとけこませ、人々の心に残る品が「かわ茸漬」「かわ茸彩花」です。各地茶会の茶菓として供されています。

 第26回全国菓子大博覧会・広島の全国菓子めぐり館バザールでは好評を博しました。

 各地の組合では地揚の果物・特産農水産物を地域の銘菓の開発につなげる事業がみられる様になってきました。

 当、甘木菓子組合も、梨の生産者、菓子組合、行政が一体となって取り組み、鳥取・熊本と研修視察を重ね、数年前から地元特産の高木梨を加工してジャムをつくり①製品へ練込み品②ジャムサンド品等の創作品を販売しています。

 製品名は全体の梨製品名を「ぽあーるの詩」として組合で登録商標の認可を得ました。

 製品を三種類創作し①ダックワーズ②梨姫③スティックの三種を各々製造し販売しています。

 地元の農水産生産者と連携を密にした菓子づくりが大切であり、地元歴史を大切に地域ブランドを育てていきたい。

 福岡県菓子工業組合副理事長・山手隆右

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