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和菓子の持つ力

お菓子と抹茶に感じた涼しさ

 9月に入り秋風が青森にも吹いてまいりました。今年の夏は全国的に暑く、青森市も連日30℃越えの日々が続き、一番の売り上げが取れるお盆の売り上げは前年割れをした店が多く見られます。特に近年お墓、お寺等にお供えするお菓子が減少しており、この流れは止まることがないと感じます。今迄の商いのあり方に見直しをする必要があると強く感じております。

 さて、残暑厳しい中、8月21、22日、京都は裏千家今日庵に利休御祖堂にお参りに行く機会がございました。今日庵ではクーラーのないお茶宅に通され、汗だくの私の前に、見習いの方がお菓子とお抹茶を出されました。思いのほか生菓子を食べると体が涼しく感じ、きれいに点てられた抹茶を頂くとより涼しさを感じました。和菓子を商いとしている者として、和菓子の持つ力を感じた一日でした。

 青森では30℃を超えると菓子は全く売れなくなりますが、文化、伝統の中にある京都では、クーラーのない茶室で供されるお菓子と抹茶がこれほど涼感を感じるとは思いませんでした。暑い夏にも、厳しい寒い冬でも、涼しさと、暖かさの感じられる、心なごむ和菓子の製造販売を目指したいと存じます。

 青森県菓子工業組合副理事長・畑中和紀

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