千葉県菓子店の投稿
黒船菓子店 銘菓「ジャムロール」
伝統の味を守る三代目 (繁盛店紹介)
茂原市は仙台市、平塚市と並ぶ七夕まつりでにぎわう千葉県の中核都市です。
その中心街にあり、二代目オーナー谷川悌子氏を先頭に息子さん二人、従業員五名で頑張っている洋菓子店です。
初代谷川初太郎氏は、横須賀市で修行され、創業は一九三八年二十八歳の時、東京大森に開店しました。
戦争の為、一時廃業して、白子町へ疎開しました。
一九六四年東京オリンピックの年に、茂原市町保に黒船菓子店として再開店をしました。仕事に対しては大変厳しかったと伺っていました。人にはやさしく私自身、将棋や写真など、教えて頂いたことも記憶に残っています。
一九七七年十月、二代目刀一郎氏のときに現在地に新築移転し、客足の絶えることのない繁盛店となりました。
特製「ジャムロール」のジャムは特別に作っているとのこと。たっぷりのジャムの量とおいしさゆえに、長くお店の看板商品となっています。
昨年開催された、第二十六回全国菓子大博覧会広島に出品、生もので日持ちを心配しましたが、審査の結果「中小企業長官賞」の受賞に輝きました。
三年前、茂原七夕まつりをテーマに銘菓、お土産品を茂原市観光課、観光協会、商工会議所一体となり制作審査をすることになりました。「七夕の郷、茂原謹製」として四店舗が推奨されました。
せんべい、和菓子、ケーキと業種の違いがあるなかで、三代目弘氏は、その中心的役割をはたしています。
織姫が彦星を想いながら織った反物をイメージして制作したロールケーキは、「天の川ロール」として、地元の旬のフルーツをたっぷりと使用するため、季節ごとに異なる味が楽しめ、甘さひかえめの上品な味に仕上げてあります。
これからも若い人同士のまとめ役として、今後の活躍に期待しております。
千葉県菓子工業組合茂原支部長・鈴木豊彦