道明寺製桜餅
(約40個分)
【生地配合】
道明寺粉(5ッ割れ)
………………460g
上白糖…………………138g
水……………………約100㎖
【中餡配合】
小豆こし生餡…………500g
グラニュー糖…………300g
水………………………350㎖
※配糖率60% 少し硬めに練り上げる。
【仕上げ】
生地 …………………… 30g
中餡 …………………… 20g
※塩漬け桜葉
※手蜜………砂糖1:水1
【仕込工程】
1.道明寺を水洗いして3~4分間水に漬けて吸水させる。
※道明寺の質、粒子の大きさ、吸水時間によって餅種の硬さが変わるので注意する。
2.フルイに上げて良く水を切る。
3.硬く絞った濡れ布巾を敷いたセイロに入れて、強い蒸気で約20分間蒸す。
4.手鍋に上白糖と水を入れて加熱し、砂糖が溶けたら火を止めて淡赤色に着色する。
※沸騰直前まで熱を入れる。沸騰させすぎると餅種の硬さが変わるので注意する。
5.蒸れ上がった道明寺をボールに入れ、④の蜜を加えて木杓子で色ムラができないように混ぜ合わせる。
6.濡れ布巾をかけて20~30分ねかせる。
※途中1~2回、餅種をかき混ぜて、色と硬さを均一にする。
7.蜜が吸収して餅種がなじんだら、手蜜で手を湿らせながら30gに種を切る。
8.中餡20gを包んで俵形に整える。
9.塩漬けの桜葉を巻いて仕上げる。
※葉が軟らかく毛が少ないオオシマザクラの葉を使用。塩味が強いので流水で洗い、良く水を切ってから使用する。
※桜餅には関東風、関西風がある。関東風は焼き皮製。江戸時代、向島にある長命寺の門番が境内の桜の葉を塩漬けにし、餅に巻いて売ったのが始まりと言われている。
長命寺桜餅、江戸風桜餅などとも呼ばれている。
関西風は大阪に道明寺粉の由来にもなったという同名のお寺があり、この道明寺粉で餡を包み、塩漬けの桜の葉で巻いたものが道明寺製桜餅。江戸風と区別するため上方風桜餅とも呼ばれている。
和菓子講習基礎編
日本菓子専門学校 菅野 泉 教師