富山県菓子工業組合 第56回通常総会開催/講演会 早川 雄三 氏
顧客満足の考え方と様々な取組み事例
平成30年6月5日第56回富山県菓子工業組合総会が「ホテルグランテラス富山」で開催され、議案の審議が可決され、滞りなく終了しました。
総会に先立ち、株式会社日清経営技術センター取締役 営業部長の早川雄三氏を講師にお迎えして「顧客満足の考え方と様々な取組み事例」をテーマに講演して頂きました。
「顧客満足」とは、お客様のニーズや期待に応えた結果として、お客様が満足をし、商品・サービスの再購入が促進され、お客様との信頼関係が高まっていく状態で、顧客の期待値と現実の経験で評価が決まり、その中で商品、イメージ、サービスの3つの要素から、お客様がどう思っているかの主観的認識によって、どこで、どんな商品を、どれだけ買うかの行動が決定される。その時、店としては、お客様が接する店構え、人、商品、販促品等のあるゆる場面で、その店の印象が決まってしまう「真実の瞬間」というものを大事にしないとお客様の評価・満足度は上がらない。そのためには、お客様の声を定期的に定量的・定性的に聴き、自店の現状を明確に把握し、対応策を講じる。また、物事を心・気持ちで受け止め、心・気持ちから行動するマニュアルを超えたホスピタリティも時には必要である。そして、組織の外部(お客様)に対して、優れたサービスをしようとするならば、組織内部(従業員)に対して優れたサービス・満足を提供することが必要である。つまり、「顧客満足」と「従業員満足」は両輪であることも説明されました。そして、働きたいスーパー日本一になる食品スーパーや徹底したお客様のおもてなしを目指すベーカリー、顧客コミュ二ティ作りをするメガネ店などの事例紹介して頂きました。
最後に、顧客満足の実践ポイントとして、「商品を売ろうと思うのではなく、商品の価値を伝えようと思う」こと、また店員さんの真心や心遣い・笑顔、商品サービスの他にはない特徴・素材の良さ、会社店舗の歴史、大切にしている想いなど記憶に残る接客が大事であると、説明されました。
その後、質疑応答があり、「この講演を聴いて、明日からすぐに実践できることは」に対して、「従業員にありがとう等の挨拶をして、感謝の気持ちを伝えることから始めましょう、それにより一層良い関係作りが大切だ」と仰られました。昨今の菓子業界がかつてないほどに激化する競争の中で、何が大切かを再認識する御講演でした。
富山県菓子工業組合会計理事・密公昭