三笠高校施設見学および和菓子講習会の開催
北海道菓子工業組合青年部では、5月13日に三笠高校レストラン施設見学会および同施設付設キッチンスタジアムにて菓匠庵白穂の新澤貴之氏を講師に迎えて和菓子講習会を開催しました。
三笠高校のある三笠市は、岩見沢市に隣接する小さな町で今から140年前の1879年に道内初の炭鉱の町として栄えました。しかし鉄道石炭の需要の減少とともに衰退し一時は6万人を超える人口は現在約8500人まで減少し三笠高校へ進学する生徒が減り廃校の危機にまでなりましたが、2012年道内初の食物調理科単科高校とし再スタートし大きな話題となりました。
コースは食物調理科と製菓コースに分かれて専門課程を学ぶことができ、志を持った生徒が全道からこの学校を志望するようになりました。
また2018年には、高校生レストランを高校の研修施設とし部活動の一環として土日祝日にレストラン「まごころきっちん」カフェ「Cherie」を運営しています。生徒自身がメニューを考案し調理、接客運営などを行う高校生レストラン施設を今回は特別に見る機会を頂きました。
三笠高校施設見学会では、三笠市教育委員会様のご協力を頂き施設概要の説明を頂き、当日は休業日にもかかわらず特別に生徒の作ったパンやお菓子を頂きました。
その後は、東大阪のなにわの名工、菓匠庵白穂の新澤貴之氏を迎えて和菓子講習会を行いました。講習会には三笠高校の製菓部の生徒も参加していただきました。当日は、新澤氏の店売り主力商品を含む6品目と季節の上生菓子などの手ほどきを頂き大変有意義な講習になりました。
近年、特に人材不足に悩むこの業界では技術の承継とこれからの職人の育成が課題とされています。そんな中、少しでも業界の底上げになるような企画を続けて行きたいと思います。
北海道菓子工業組合青年部部長・吉田貴之