ちばスイーツアカデミー開校
職業訓練校の設立を進める
当組合では、講習会などの事業のひとつとして、高度な技術取得を目指し、訓練校の設立を進めている。
職業訓練校の申請はまだ先だが、実績を挙げる為、学校名を「ちばスイーツアカデミー」として、活動を開始した。
従来の講習会形式とは違ったスタイルを試してみようと考え、ゼミ形式で、ひとりの技術者から個性的な技術や知識を学ぶ講座を開講した。
第一弾は、当組合常務理事の松長康英氏により行われた。テーマは「プレミアムスイーツ」として、松長氏の店売品三種と、得意分野のチョコレート工芸菓子の技術を公開して頂く。
この講座は高度技術取得コースとして、対象者は洋菓子技術中級以上とした。
全四回(一回四時間)合計十六時間行い、受講費は二万八千円(ひとり分材料費を含む)単回での受講はできず、四回全ての受講が条件である。技術取得が目的なので、見るだけの講習会ではなく、実際に受講者も製品を作らせて頂く。
また、フランス菓子ミレー様の店売品を教えていただくため、企業秘密などもあることから、受講者には秘密保持誓約書を提出していただく事とした。
組合員や訓練校卒業生などに募集したところ、九名の応募があったので開校する運びとなった。
七月十一日に行われた第一回目は、抹茶生地に抹茶クリームと農林水産大臣賞を受賞した生クリーム「あじわい」を層にしたリッチな製品をご指導頂いた。
松長氏には、製品の製造方法だけでなく、売り方、魅せ方、そして、ご自身のポリシーや経験談なども交えて講義していただき、とても充実した講座になった。さらに、焼菓子のレクチャーもあり受講者は満足げであった。
第二回目は九月十二日におこなわれた。製品はアールグレイとホワイトチョコムースがお洒落な「マリエ」を伝授頂いた。
原稿執筆時点では、まだ二回講座が残っているが、すでに受講者と講師にも熱が入り、講習品目以外にも話しが及んで、とても和やかで良いムードになっている。
少人数制で、テーマを設けて、先生の技術から生き様までを近い距離で教えていただける事はゼミナール形式の良いところで、回数を重ねていけば、受講生の声も先生に届いて、親密度が増し、更に良い方向へ向かっていくことに期待したい。
来年度は、和菓子の講座も行っていく予定である。
千葉県菓子工業組合副理事長・池田尚史