レピドールのサロンコンサート
軽食・デザート付きでピアノを楽しむ
本年6月に東京都菓子工業組合の新役員に就任、9月号に何か書くようにと依頼が来ましたが、私には組合活動の資料がありませんので、今回は自社レピドールが行っているサロンコンサートについてご紹介させていただきます。
私どもの、創業の基本姿勢は洋生菓子の販売、それに付随しサロン・ド・テをご用意し、田園調布在住の友人・知人宅を訪問される方への足場の良いゲストルームとしてご利用して頂けることです。建物外観は住宅地として相応しい外観、2階喫茶室は木のぬくもりを大切に、天井を高くし、心癒せる空間にして、窓越しには季節の移りかわりを楽しみながら、お友達やご家族との会話が弾めばと願い作りました。午後のティータイムのご利用は以前と変わりませんが、高度成長とともに夜のお菓子・飲食は、お酒の飲める食事を楽しむ生活スタイルに移行し、集客力がなくなりました。洋菓子店として、かつ地域に密着した文化的活動はないかと考えましたところ、幸いにも音響効果の良い空間でしたので、サロンコンサートの開催はと考えつき、2004年よりピアノを常設し、軽食・デザート付のピアノコンサートを主体に、春・秋の二回の定期演奏会を、地元の演奏者・ご利用の方を主体に開催しました。喫茶室でのサロンコンサートの素晴らしさは、舞台の様な高い位置ではでなく、演奏者と同じ目線でお客様が音楽を楽しめ、間近で聞けることであり、解説も聞け、まるでヨーロッパの王侯貴族が自分の館でナマの素晴らしい室内楽を味わっているのと同じ雰囲気かと思います。ただ、残念なことは音楽専用ホールではないので機械のモーター音や接客時の声が時々入る点です。マニアックな音楽でなくポピュラーな曲であればアットホームな雰囲気と考えクラシック音楽もより楽しんで頂けるのではと思います。
8月31日現在東京都には緊急事態宣言が出ており、飲食を伴う会合は控えるべきとの通達が出ており、多分年内は控える事になります。今回の新型コロナ蔓延を一日も早く終わらせ、新しい楽しみ方を摸索して、以前と同じではなくとも、皆様がお菓子を中心にバーチャルでないリアルな愉しい集まりの場を提供すべきと考えております。
東京都洋菓子組合理事長・大島陽二(㈱レピドール会長)