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賑わい戻る!

金沢『マチナカ』レポート

和菓子づくり教室 石川県を一言で表現するならば、加賀藩主前田家の城下町として栄え、武家の嗜みとして茶の湯や能を奨励、3つの茶屋(ひがし、主計、にし)文化を継承し、四季折々の和菓子が日常の暮らしの中に定着しています。

 今回、コロナの第7波のピークが過ぎる中、金沢食文化フェスタが石川県政記念「しいのき迎賓館」で10月8日(土)~10日(月・祝)の3日間開催、そのイベントについてレポートします。

金箔を施したシェア自転車「まちのり」 初日の8日(土)、イベント会場のしいのき迎賓館では、市内の老舗蔵元3社による発酵食や出汁を使った生活体験講座と金沢九谷の茶碗作り、友禅の技法を使ったバックの絵付けなど、金沢の手仕事体験コーナーが設けられ、それぞれ学びの時間を構成。

 そして、8日(土)・9日(日)の2日間、金沢支部「菓友会」メンバーが講師を担当して、人気の和菓子づくり教室が開かれました。講師は、重要伝統的建造物群保存地区にも指定されているひがし茶屋街に店舗を構える「吉はし菓子所(よしはしかしじょ)」の吉橋太平氏が、「みんなでつくろう!秋の和菓子」をテーマに、小学生以下を対象に2日間の体験教室を行なった。

 吉はし菓子所は、お茶会・料亭などに提供する上生菓子が特に評判のお店!現在は三代目として兄弟でお店を継ぎ看板を守っています。その伝統を守る若き職人の手ほどきを受け、子供達が「菊とハロウィン・ミイラ」をモチーフに2種類の和菓子作りを親子で楽しんだ時間でした。

菓子名工賞の表彰式 また、しいのき緑地ではKOGEIマルシェが開かれ、若手工芸作家による手作りアクセサリーなど展示と販売会が行なわれ、また、全国生産の98%以上を占める金箔、この金箔を金沢の公共シェアの自転車「まちのり」に金箔を施した金箔自転車が登場、試乗体験も行なわれた。

 さらに、金沢城・兼六園大茶会は3年ぶりに開催となり来場者を〝もてなし〟た。

 そして、最終日10日(月・祝)は、金沢の菓子・料理・バーテンダー名工賞の表彰式が行われ、和菓子部門は土田茂則氏(種工匠土田)が三代目として、和菓子の材料となる最中の皮を製造、長きにわたり金沢の和菓子店を下支えされ、現在も業界団体の副理事長の要職にあり金沢の食文化と業界発展に尽力、また、洋菓子部門、日本料理部門、西洋料理部門で3氏がそれぞれ受賞、計4氏が令和4年度菓子・料理等の技能向上と食文化の振興発展に多大な功績が認められ表彰されました。この制度は平成6年の第22回全国菓子大博覧会 金沢菓子博94を契機に食文化の進展に功労のあった者に対して、金沢市が表彰制度を設けることとなり現在に至っています。

 コロナ感染症の不安はまだまだ残ってはいますが、金沢は久しぶりに賑わいが戻った3日間、これからの観光需要喚起策が業界の売上アップにも繋がるよう期待するところであります。

 石川県菓子工業組合事務局・薮猶八

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