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第2回 BEST OF TOYAMA SWEETS

異業種組合との共催事業

審査会場 富山県菓子工業組合は、コロナ禍でも消費者に喜んで頂けるような商品開発、また技術向上や若手職人育成の機会になればと、昨年に引続き「BEST OF TOYAMA SWEETS とやま菓子コンテスト」を開催しました。

 本年度は富山県の19の蔵元で組織する富山県酒造組合との共催で、日本酒だけではなく、酒粕、麹など酒造りに関わる素材を使用した創作菓子で競い合いました。

優勝した「江出乃月本舗 志乃原」の干菓子「瑞玉(みずたま)」 コンテストは2022年10月20日富山国際会議場で行われ、県内組合らから1次審査を通過した29品が寄せられました。テーマ食材「富山のお酒」を使った様々の創作菓子が並び、髙島屋和菓子バイヤーの畑主税氏、県内フランス料理店「レヴォ」オーナーシェフの谷口英司氏、スイーツジャーナリストの平岩理緒氏、三越伊勢丹バイヤーの弓納持清美氏、味の手帖編集顧問のマッキー牧元氏、富山県酒造組合理事長の桝田隆一郎氏の6名が、味覚、視覚、市場性、独創性の4項目を審査しました。

 優勝作品は「江出乃月本舗 志乃原」の篠原誠一さんが作った干菓子「瑞玉(みずたま)」。ゆずと日本酒、酒粕、レモン果汁、山椒を使用した琥珀糖で、篠原さんは、「日本酒のみずみずしさと華やかさを表現できたと思う」と。審査員の畑さんは、「お酒が苦手な人もいるため、素材として日本酒を扱うのは難しかったと思うが、すぐにでも商品化できそうな作品がいくつもあった。今後、多くのお客様の手元に届くことを願う」と。また、富山県酒造組合の桝田理事長は「日本酒をお菓子に使ってもらうことで双方に新たな可能性が生まれたと感じた」と話されました。

優勝トロフィーを掲げる篠原誠一さん このほか、準優勝は「富山の酒菓・王羹」(こし村百味堂・越村淳平)、3位は「萬年雪」(福多屋菓子舗・羽柴雅洋)、各審査員特別賞には、「酒粕とオレンジのダックワーズ」(パティスリーヴェルフヲンス・清水千汐)、「ラビッブールドネージュ―あけぼのの小さな森―」(ニューちどり・金井留美)、「となみの夜は甘くない」(畑製菓・畑俊彰)、「やわなだけじゃないのニャ」(三國屋・三國大輔)、「やしおり」(引網香月堂・引網康博)、「米の晶」(光春・碓井光)が選ばれました。

 当日の模様は、地元テレビ、新聞、SNSなど多数のメディアで紹介頂きました。また今回出品された作品は、11月2日(水)~8日(火)まで、地元百貨店大和富山店で特別販売を開催し大きく賑わいました。

 異業種組合との垣根を越え開催したコンテストは、コロナ禍における商品開発や若手職人の挑戦の場という目的はもちろん、富山県内の蔵元で作られる多彩で魅力的なお酒を改めて知る機会となりました。日本酒と菓子の双方に新たな可能性が生まれ、またお互いの客層を取り込むことで何か相乗効果が期待できる事業となりました。

 富山県菓子工業組合理事長・渡邉克明

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