各地の菓子店探訪
神奈川県菓子店の投稿

四季菓庵いわかめ

創業明治5年 150年の歴史を持つ店

 神奈川県の長後街道は交通量が多いが、その街道沿いにあるバス停の前に広い駐車場があります。その奥に白地のおしゃれな建物に『いわかめ』と書かれているお店がありました。内に入るとゆったりとしたフロアーに和菓子が沢山置かれているのに、落ち着いて商品が選べるスペースです。さらにコロナ騒動の前にはカフェがあったそうですが、今でもテーブルと椅子が置かれておりお客様がゆっくりと品物を選びちょっと一休みができるコーナーがありました。

 「いわかめ」の社長様はお母様、次男の森雅彦様が和菓子を作っており、和菓子の横に並ぶ洋菓子は双子のお兄様が作られており、150年も続くお店を御兄弟で盛り立てています。実は先代お父様は和菓子を作り、先代の弟様が洋菓子を作っていました。その時に洋菓子店が同じフロアーに誕生したそうです。和菓子も洋菓子もみんなが共に楽しみながら買えるお店となっています。

 店内にはお菓子の由来や味が分かるような説明が添えてあり、読んでいるだけでもとても楽しいひと時を味あわせていただきました。

【ふじさわの風物語】
 和風パイ生地のお菓子。

四季菓庵いわかめ 「藤沢市のシンボル 黒松の木(小豆餡)」

 「藤の花(紫芋)」春の風が藤棚にそよぐ様

 「藤沢市の鳥カワセミ(かぼちゃ餡)」は風を切り裂いて飛ぶ夏の鳥を表現。このお菓子は藤沢市制60周年記念(平成26年)に創作したもので藤沢市観光名産品に認定され、今もお土産等の人気商品となっています。

【栗最中】
明治神宮に奉献している栗最中 中には大きな栗が粒餡や白餡に包まれて丸ごと1個入っている栗最中は30年以上も毎年明治神宮に奉献している物です。

【御所見モナカ】
 昔、近隣に葛原親王の御所があり、この地域からその御所が見えていたことから御所見と呼ばれたこの地域で、昔も今も歴史は繋がりお客様に好まれるお店のロングセラーの代表銘菓「御所見最中」だそうです。餡はクリーミーな小倉餡・刻み栗が入ったこし餡・柚子餡の3種類でできています。

 まだまだ他にも一杯ありそれぞれに説明が付いており分かりやすく選びやすくなっていました。

 このお店には奥の方にはいると、ケーキが並び、焼菓子も並んでいます。他にはあまりない和菓子コーナーと洋菓子コーナーがともにあり近隣のお客様にも親しまれているようです。

【御所見チーズケーキ】
 御所見チーズケーキドーム型のチーズケーキは人気商品

【できたてシュー】
 注文してからシユーを入れるそうです。

 マシュマロのサンタさんと雪だるまや色々な焼き菓子が並んでいてお子さんが喜ぶようにもなっています。

 150年続く老舗のチームワークの良さが感じ取れる和やかな雰囲気のお店で、もう一度食べたい味、もう一度行きたい『四季菓庵いわかめ』でした。

 神奈川県菓子工業組合事務局・中山尚子

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