各地の菓子店探訪
高知県菓子店の投稿

老舗 ㈲梅原晴雲堂

「土佐の匠」認定
地域に貢献する菓子舗へ

「土佐の匠」梅原朗氏

 高知県の中西部に位置する須崎市で永年商いをされている老舗の㈲梅原晴雲堂さまへお伺いし、お話を聞かせていただきました。

 現社長の梅原(うめばら)朗(あきら)氏は、令和4年度菓子製造部門で「土佐の匠」の認定を受けられ高知県から表彰されました。この"土佐の匠"とは「県内産業の基盤を支えその振興に貢献している技能や、古くから受け継がれてきた伝統技能の優れた保持継承者を認定する制度」で、菓子製造業者では今回で2人目となります。

㈲梅原晴雲堂

 創業は大正14年。初代梅原秀吉氏が現在の場所にて和菓子干菓子等の製造を始めました。2代目の健一氏は和菓子製造に卓越した人物であったと聞いております。梅原朗氏は3代目であり、昭和59年に修行先から帰郷。今までの和菓子製造を主としたものから洋菓子部門へも進出し、和洋菓子を製造する店舗へ改築もしました。特に、和菓子洋菓子を融合した新しい菓子に挑戦しこの分野の開発に優れている点が評価され「土佐の匠」の認定に繋がりました。

 「私は、和菓子の良いところと洋菓子の良いところを組み合わせた商品や自家製にこだわった手作りの良さをご賞味いただきたいと思っております。また高知県には美味しいものが沢山ございます。その美味しい食材を使い高知独自の高知にしかない商品を開発していきたいと考えています。お菓子を食べて皆様を笑顔にできれば嬉しく思います」とお気持ちをお話し下さいました。

和菓子洋菓子を融合した新しい菓子

 梅原氏はとても研究熱心な方で、原材料のこだわりや和菓子の伝統を生かしつつ洋菓子の技術を通じて新しい創作菓子の製作に力を注ぎ、また地元須崎市の食材を取り入れて新しい味を作り上げ地域貢献に努めていると、取材して感じることができました。

 息子さんの啓介氏も工場長として社員の方々と共に製造に携わっていて、頼もしい4代目・次期社長になられると思いました。

3代目の梅原朗氏(左)と4代目の啓介氏(右)

 老舗と言われる菓子店は地元を大切にしてお客様に愛される製菓を作り続けていると思い、㈲梅原晴雲堂さまの考え方は勉強になる素晴らしいお店だと感じることができました。今後もますますご発展するように…とお店を後にしました。

 高知県菓子工業組合事務局・森下広和

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