各地の菓子店探訪
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土佐の代表的な土産菓子

野根まんじゅう ㈲浜口福月堂

野根まんじゅう

 昨年NHK連続テレビ小説"らんまん"をきっかけに、高知県の観光も賑わいを取り戻しつつあります。今年は"高知の食や文化"など例年開催される"よさこい祭り"と一緒に「どっぷり高知旅」と銘打って観光キャンペーンを行っています。皆様も是非高知へお越しいただき楽しんでいただければと思っております。

 さて、土佐の代表的な名産菓子として"野根まんじゅう"がございます。製造されている菓子店は4社あり、各社それぞれ皆様に愛される土産菓子として商いをされています。

 今回紹介させていただくのは、桂浜花街道でお店を構えている"野根まんじゅう"の㈲浜口福月堂さんです。お話を伺いにお店を訪問させていただきました。

㈲浜口福月堂

 濱口社長様のお話は「初代重太郎は明治初めごろに、東洋町野根の郷では最初の菓子屋を創業します。2代目の安太郎は才にたけていたようで各種菓子作りの基を築き、3代目赳はこれを手本とし磨きをかけます。昭和25年、天皇陛下御巡遊の折、宿泊の室戸岬山田邸のご主人厳選のお茶請け菓子として『浜口の野根まんじゅう』は献上の栄を賜り、大変光栄に存じます。その後も皇族の方々ご来高の折にはお茶請け菓子としてお召し上がりいただいております。昭和39年4代目匡男の時に高知市へ進出し販路拡大します。おかげさまで5代目伸二(現社長)の時、平成13年の表千家全国大会で牧野植物園会場の茶菓子になりました。シンプルな素材を最大限に生かした素朴な味わいを堅持しています。また、SDGs’の取り組みとして地元の純米酒の酒粕や東洋町の薩摩芋、自社の小豆の皮を活かした商品の開発に取り組んでいます」と聞かせていただきました。

 食べやすい一口サイズの"野根まん"は薄皮で自家製こし餡は口の中で溶けやすく世代を超えて親しまれる懐かしい味でございます。今後ますますのご発展をご祈念しています。

 高知県菓子工業組合事務局・森下広和

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