各地の菓子店探訪
長野県菓子店の投稿

㈲新橋屋飴店

新ばし飴のあま味

㈲新橋屋飴店

 松本は、野麦街道、善行寺街道、そして千国街道とたくさんの街道が行き交う城下町です。むかし新橋屋が開業した江戸時代末期の嘉永(170年ほど前)の頃、大勢の旅人がこれらの街道を往来していました。新橋(奈良井川に架かる橋の名)を渡る多くの人がふと足を止め、この味に親しみ、各地に伝えてくれました。

 新ばし飴のあま味は「麦芽糖化」という昔から伝わる自然の技法でかもしだされています。もち米の主な成分であるでんぷんが、麦芽のアミラーゼという酵素の力で糖化され、こめ飴(麦芽糖化水飴、当店では純米飴と呼んでいます)となり、当店の全製品の主原料として作り続けております。松本のおいしい水と長野県産もち米、国産麦芽からできる、まさに大地の恵みの味わいです。

新ばし飴

 新ばし飴、たぐり飴、白玉、まめ板、純米飴、千歳飴(10月~11月限定)、福あめ(12月~2月限定)を製造、販売しております。

 松本には「あめ市」(1月第二土曜、日曜)という新年最初の大きなお祭りがあります。「敵に塩を送る」という戦国時代の故事がありますが、今からおよそ450年ほど前、敵対する上杉謙信から武田信玄に送られた「塩」への感謝とよろこびのお祭り(塩市)としてはじまりました。いつの頃からか「塩市」が「あめ市」に代わり、今に至っています。現在のあめ市は大名町通り、伊勢町通り、中町通りが歩行者天国となり、多彩な催しもあり盛大に行われています。

 是非、こめ飴のやさしいあま味を味わってください。ご来店を心よりお待ちしております。

 http://www.shinbashiame.info

 ㈲新橋屋飴店・田中聡