岡山県菓子店の投稿
ばななかすてら
大正6年創業時の配合を守り続けて
岡山市中区平井に工場があり直売所併設の福岡製菓所の5代目社長福岡豊子氏と営業部マネージャーの高田佐知子氏にお話を伺いました。
創業大正6年(1917年)初代 妹尾友太郎氏が果物のバナナは高級で庶民には手が届かない、気軽に食べられるバナナを模した菓子をと考案したのが「ばななかすてら」である。
当時は金型に生地を流しこみ、1本1本炭火で焼いていました、白あんにバナナオイルを混ぜたバナナ型のかすてらは画期的で評判となり、県外から弟子入りして来る職人にも指導して技術を持ち帰らせた。当時は商標登録もなかったが、「元祖ばななかすてら」は創業時から配合を変えず、材料のほとんどを昔からお付き合いのある地元メーカーから仕入れている。
今はほとんど機械で生産していますが、最後は人の目で1本1本確認しながら詰めていく、そこには創業当時に住み込みで働いてくれていた職人(80歳)が最近まで勤めて指導にあたってくれた、本当に感謝の気持ちでいっぱいですと、高田さん。
小さな子どもからお年寄りまで安心して召し上がっていただける庶民のおやつは、今では「ばななかすてら(BANANA CASTELLA)」として空港や道の駅などにもおかやま土産として並び、全国ネットの有名番組で紹介されると、焼きたてを求めて直売所には県外から訪れるお客さんも増えた。
これからもキャラクターパッケージの商品製造依頼などコラボレーションにも力を入れていきたいと6代目を引き継ぐ予定の高田さんは明るく話す。
岡山県菓子工業組合事務局・谷野美香