各地の菓子店探訪
北海道菓子店の投稿

北海道北見市 清月

創業90年の老舗

赤いサイロ

 今回は北海道の北見市にあります清月さんに伺いました。北見市は、女満別空港から約45分に位置します。道東の観光の拠点となり網走や世界自然遺産の知床にも行きやすい場所です。

 2月のマイナス20度での「厳寒焼肉」は約3000人ほど集客するイベントで参加者のほとんどが道外。サワーは氷のフタができて飲めない寒さ。地元の人はほとんど寒くて参加しないそうです。タレも固まる、肉も焼けない寒さで、それが面白いと友人は言っていました。当日は、マイナス5度ぐらいで、ちゃんと肉も焼けて、肉質も良いもので美味しく頂きました。(^o^)

限定品ロコ・ソラーレの包装紙

 日本最大のカルデラ湖の屈斜路湖からでる釧路川のカヌーツアーにも吹雪の中行きました。林の中を流れる湧き水の川は浅く小石が見える透明度は美しい。静かな時間で湖の割れた氷と共に下り感動しました。知床に向かうと網走あたりの海岸に流氷を期待しましたが、たまたま今年は南風が強く着岸しておらず、むしろレアなタイミングでした。

 空港から直行したのは、回転寿司で有名な「トリトン」。旬のネタを攻めながら、鱈白子、ニシン、イカ良かったです。アイヌの昔から重宝されている源泉「ポンユ」は超ぬるめと聞いていましたが想像以上(笑)。

 ホテル近くの飲食街も活気があり「〆藤」という割烹居酒屋の80歳を過ぎる姉妹の家族経営の店は、鶏鍋が有名。「アンコウと肝和え」美味かったです。他にもニシン漬けや地域の食文化にふれました。「北見じまん村」にはユニークな店も多く、開放感溢れる外にも席があるので寒い中の熱燗とおでんも最高(^o^)。「やまねこにゃお」という焼き鳥自慢の店は、火入れの技術が素晴らしい。チキン南蛮史上最強説でした。ハツ美味い。火入れ上手。白レバーステーキと低温調理白レバーの火入れの違いを確認するのもあり。「板門店」という焼肉店では、「目丼」という北見名物があります。目玉焼きタレご飯と侮っていた私は反省しました。卵料理史上最高の美味しさ。火入れが絶妙な半熟加減。タレと青のりとご飯の黄金比が凄まじい。2017年北海道ミシュランビブグルマンで有名になった「更來」で、洗練された3色蕎麦と海老天、牡蠣天を食べました。いつも行列とのことで、開店30分前に到着したのでスムーズに入店できてラッキーでした。

 「清月」さんで、北見の有名人ロコ・ソラーレのモグモグタイムでおなじみ「赤いサイロ」。ロコ・ソラーレの写真が包装紙になっている限定品を買えるのは本店、屯田支店のみなのでしっかりゲット。今回は、その「清月」さんの渡辺社長にお話を伺います。

店内

Q・清月さんは創業何年目で渡辺さんは何代目でしたか?
 昭和10年創業、今年で90周年を迎えます。私は3代目です。

Q・太郎庵とご縁があると聞きましたがどんな背景がありましたか?
 30年も前ですが京都でのサラリーマン時代に営業として太郎庵さんに2年ほど毎月のように通わせていただきました。現目黒会長、会長夫人に大変お世話になりました。

Q・その若い頃描いていた想いは?
 社会人になってようやくお菓子と向き合うようになり、とにかくたくさんのお菓子を食べ歩きました。実家を継ぐという意識は希薄だったと思います。

Q・北見に戻られてそのギャップや先代との葛藤などありましたか?
 子供のころから居る多くの職人さん、スタッフさんと共に後継ぎという立場で接する事はご多分に漏れず大変だったと思います。父にも若造が生意気な口をきいてしまった時期もあり、今は大反省の日々です。

Q・30代と40代、今50代ですが認識の変化はどのようにありましたか?
 赤いサイロは北見に戻った際に父と作った商品です。全国のお客様に食べていただきたいという思いを行動で示したのが30代、全国の北海道物産展で百貨店を回りました。40代は80周年という節目の年でしたので、北見のあずきを全国に届けたいという思いからきたみあずき屋というブランドを立ち上げました。2018年のもぐもぐタイムがきっかけでカーリングと出会い、カーリング振興、ジュニアの育成等仕事以外のライフワークが出来ました。ジュニアの登竜門赤いサイロカップは今年5回目を迎える予定です。待っていてはダメでやはり自らの意思で考え行動することが大事であると感じています。

Q・北海道菓子工業組合の副理事長して下さっていますが、菓子博に向けてご苦労もあるかと思います。そのエピソードはありますか?
 私は本当に微力でしかお手伝い出来ておらず、先輩方に申し訳ない気持ちで一杯ですが、いくつか役割がありますので、しっかりと果していきたいと思っています。

Q・全国のみなさんに菓子博について伝えたいことはどんなことですか?
 57年ぶりの北海道開催です。時期的にも素晴らしい季節の北海道、旭川に是非お越しください。

 ありがとうございました(^o^)

 全菓連青年部東北・北海道ブロック長・目黒徳幸(太郎庵(福島))