長州路菓子処 だるま堂
笑顔が生まれる美味しいお菓子を

青い海と山に抱かれた豊かな自然が広がる、山口県下関市豊北町。その北浦街道沿いに、地元の人にも観光客にも愛される老舗菓子店「長州路菓子処 だるま堂」があります。

すぐそばを流れる粟野川は、清流として名高く、シロウオや青海苔で知られています。大正7年、初代・満畑仁助さんは「この地の恵みをお菓子に」という思いから青海苔羊羹を生み出し、創業されました。以来100年以上にわたり、代々受け継がれる伝統とこだわりが息づいています。今回、代表取締役の満畑仁志さんを訪ね、地域とともに歩むだるま堂の魅力を伺いました。お店よりも先にまず食べてもらいたい地元の食材があったというお話は大変感銘を受けるものでした。ご祖父様、お父様、そして満畑さんへと代々受け継がれてこられました。私は青海苔を使った甘いお菓子が苦手だったのですが、こちらの羊羹は甘さと薫り高い青海苔の風味の調和が見事で、磯臭さの一切ないすっきりとした後味のおいしさに思わずお土産にする予定だったものも食べてしまいました。お店の礎ともいえる青海苔は、お店の方たち自身で収穫し作り上げるという特別なこだわりが息づいています。青海苔が成長し漁が解禁されるのはとても寒い時期で、流れ込む雪解け水で川の水は一層冷たいものになり、その後収穫した青海苔を手作業で一つ一つ天日干しにされるそうです。お話を聞いただけでもとても大変な作業だと思いました。無理を言って見せていただいた青海苔は緑が濃く大変美しい色合いで香りもまた格別でした。この青海苔、収穫時期にはお店で販売されることもあるそうです。その他のお菓子も羊羹と同じ青海苔を使った求肥餅「白羽川」、お店から望める油谷湾の海水から手作業で作られる「百姓の塩」を使った「百姓の塩羊羹」、地元豆腐店の豆乳を使った「お菓子とうふ」等々、地元への愛情のこもったお菓子が手入れの行き届いたきれいな店内に並びます。ほかにもお菓子に使われる塩や特産品も販売されていてここでもまた地域とのつながりを感じました。また店内の喫茶では隣接する工房で作られた出来立てのお菓子、季節ごとの店内限定メニューを楽しむ事ができます。手作りをしていると伺って、「抹茶あいす」をいただきました。上質な抹茶に甜菜糖、卵、生クリームだけで作られたこだわりの逸品です。さっぱりと頂けたので続けて「あんみつ」もいただきました。先ほどの白羽川と赤米を使った求肥「赤米もち」の入ったこちらもこだわりの詰まった一品でした。近年は会計や勤怠管理のDX化に取り組まれ、今後は太陽光発電による省エネなど環境へも取り組みたいと伺いました。従業員の方や環境への優しさは自然の恵みと二人三脚で歩んで来られたからこそ培われたものなのではないでしょうか。

初めてお会いした時、明るく楽しいお人柄の方と印象を持ちました。その後青年部中四国ブロック大会でお会いするのを毎回楽しみにしていました。お菓子に対する勉強熱心さやご自身の地元だけではなく訪問した地域への温かいお気遣いも感じていました。今回の訪問で店主としての真摯さ誠実さ、そして地元への愛情を一層強く感じとても良い刺激を受けました。だるま堂の屋号は七転び八起きから。菓子店を取り巻く環境が目まぐるしく変わる昨今ですが、ご両親と弟さん、そして奥様と力を合わせて乗り越えてゆかれる事と感じました。

美しい自然に囲まれただるま堂さん、お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。だるま堂さんのホームページには周辺の観光案内もありこの地を訪れる際にはとても参考になります。
全菓連青年部中四国ブロック長・三宅弘祐
全国菓子工業組合連合会