イベント開催&レポート
徳島県レポートの投稿

秋の徳島うきうきスイーツフェスタ2025 開催

和菓子作り体験教室

 徳島県内の和菓子屋が一堂に会する恒例イベント「うきうきスイーツフェスタ」が今秋もゆめタウン徳島とイオンモール徳島でそれぞれ3日間にわたり開催されました。

 徳島は阿波和三盆糖やなると金時、栗、シャインマスカットなどの豊かな原材料に恵まれています。スイーツフェスタではこうした地域資源を生かした創作菓子や、長年愛される定番菓子が数多く並び、来場者が徳島ならではの味を再認識する機会となりました。地方の小規模店が持つ丁寧な手仕事や個性が集まることで、地元客への情報発信の力にもつながっています。

 中でも人気だったのが「阿波ういろ」でした。徳島特有のこし餡のあっさりとした甘さに、もっちりとした食感が特徴のこのういろは、県内の多くの菓子店で長く親しまれてきた郷土菓子です。店ごとに味わいや食感が微妙に異なることから、食べ比べる機会は意外と少ない。そこで各店のういろを一堂に展示し、来場者に自由に味の違いを楽しんでもらいました。「私はここのういろが好きなんじょ」「ここのういろ食べたことなかったけど美味しいやん」と、お客様同士の会話が自然と生まれ、徳島人にとっての〝ういろ文化〟の根深さを感じさせる場面が広がりました。

阿波ういろ展示

 また、今回のフェスタで特に存在感を放っていたのが、職人による和菓子体験教室でした。会場の一角に設けられた専用スペースには子ども連れの家族や和菓子好きの大人が集まり、職人が手本として季節の練切を成形して見せると、会場には思わずため息が漏れ、その指先の動きに多くの人が見入っていました。実際に参加者が作業に入ると、練切の柔らかさに戸惑ったり、色付けに悩んだりと、あちらこちらで小さな声が上がりました。しかし職人が横で手を添え、形づくりのコツを伝えると、みるみるうちに表情が和らぎ、作業に没頭する姿へと変わっていきました。親子で一緒に一つの菓子を仕上げる光景や、完成品を見比べて笑い合う場面も多く、和菓子が持つ〝人をつなぐ力〟を感じました。

 和菓子教室は、単なる体験イベントにとどまらず、和菓子文化の魅力を次世代へ伝える入り口として重要な役割を果たしています。触れて、味わうこの機会が、未来の和菓子文化を育てるきっかけになることを願っています。

 今回のフェスタで普段の店頭販売では得られないお客様と直接触れ合うことの大切さを感じました。対面で感想を聞き、驚きや喜びをその場で共有できることは新しい発想や改善のヒントをもたらしてくれます。伝統を守りながら新しい挑戦を続けることがこれからの地域菓子文化の発展には欠かせません。

 うきうきスイーツフェスタが和菓子を通じて人と地域をつなぐ架け橋として、今後も成長していくことができるよう精進していきたいです。

 徳島県菓子工業組合・ブランド戦略委員長・谷内秀彰

イベント開催&レポートのサブカテゴリ一覧

イベント開催&レポート:徳島県レポートの過去投稿一覧