各地の菓子店探訪
高知県菓子店の投稿

餅・御菓子処和田の「つぶて石」

商品開発の裏側

つぶて石

 今回ご紹介させていただくのは高知県高知市でお店を営んでいる、餅・御菓子処和田で販売しております「つぶて石」です。この商品は栗と梅それぞれ一粒を白あんで包み込んだお饅頭(2種類)です。

 この商品を開発されるきっかけは新たな年号となる2000年に新たな店舗を構えることとなり、その際、何処に構えるかと思案した御主人である和田氏が幼少期に遊び場として利用し、また人生の節目ごとに参拝していた土佐神社の向かいにちょうどスペースが空いており、これもご縁と即決で決めたそうです。このご縁を大切に末永く愛されている土佐神社と同じく地域の方々へ愛され続けるお菓子を考案することに着手したそうです。

 商品開発を行う上で最初に考えられたことは老若男女誰にでも食してもらえるものを前提に、地域の方に親しまれ喜ばれているもの、そして誰しも心がほっこりするようなものは何かと考え選定を進めたそうです。そして幼少期には神社近くに四季を彩る梅や栗の木が自然と育っていたことも相まってこの2つを選択したそうです。また商品名にもある石に見立てることにも合致するためお饅頭の中に1粒を閉じ込めることにしたそうです。もう一つ、この石に見立てた1粒に想いを閉じ込め、人から人へ親から子へ手渡されたお饅頭が食べられ、その1粒が割れることで中に詰まった想いが成就することの願いも込められたそうです。

和田氏

 この商品開発と同時に商品名を考える中、すぐに土佐神社にある言い伝えの「つぶて石」という名前を思いついたそうです。この石は古伝より十四里離れた浦の内より投げられ止まったこの地に土佐神社が建造されたという謂われがあります。その石にあやかり土佐神社と同じく地域に愛され続けるお菓子となればと命名したそうです。

 このお饅頭「つぶて石」が発売されてから早、四半世紀が過ぎ地域に根差したお菓子となっております。これからも土佐神社と共に餅・御菓子処和田の「つぶて石」が末永く地域の方々から愛され続けるお菓子であることを思い描き、高知に来られる際にはその想いを持ち帰り親しい方々へ渡していただければ幸いです。

 高知県菓子工業組合事務局長・森下吉広

各地の菓子店探訪のサブカテゴリ一覧

各地の菓子店探訪:高知県菓子店の過去投稿一覧