兵庫県レポートの投稿
技能検定対策講座
技能向上と若手育成を図る
兵庫県菓子工業組合では組合員の技術向上と若手育成を図るため、昨年1年間かけて「技能検定対策講座(和菓子)」を開催いたしました。
本講座は講義6回、実技4回を実施し、組合員10名(1級5名、2級5名)が受講。
講義は平成23年6月「衛生学・食品学・栄養学」(計2回)矢沢信二氏、7月「糖類」㈱林原商事、同7月「小麦粉」㈱増田製粉所(工場見学含)、10月「米穀粉」町田榮一氏、11月「小豆、餡」萬田博一氏にご指導いただきました。
日々手にしている原材料について、その専門家の方のお話を伺う貴重な機会でもあり、検定のみならず、日常業務においても得るものが大きかったと思われます。
また、実技は8月、9月、11月、2月に青山登氏、井上正蔵氏、小竹睦夫氏、岸野輝之氏、高尾晃氏の5名の講師にご指導いただきました。
昨今は作業の効率化、機械化が進み、2級においては多くの受講生が包餡や練り切り、どら焼きの皮を焼くといった作業に不慣れな様子でしたが、修了時にはきれいに仕上げられるようになりました。
1級においてもはさみ菊や羊かんの加工など、高度な作業を時間内に行うことに苦心する姿が見受けられましたが、受講を経て所定時間内に整った作品を製作できるようになりました。
本番の技能検定試験では、本講座受講生10名全員が筆記試験合格となり、実技試験では8名(1級4名、2級4名)が合格、例年よりも多くの技能士が誕生しました。
中には平成生まれの合格者もおり、県内和菓子業界の明るい未来を期待させる結果となりました。
今後も技能検定はもちろんのこと、各種講習会やイベントにより業界全体の活性化につなげることができればと思っております。
兵庫県菓子工業組合事務局・奥山優子