銀色の道スイーツプロジェクト
紋別市の曲に纏わるお菓子を製作
「遠い遠い遥かな道を~」と始まるこの歌。
ある年齢以上の方なら、御存じの方も多いと思います。
この曲は、ダークダックスやザ・ピーナッツが歌い全国的なヒットを飛ばした「銀色の道」という曲です。
合唱で歌われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はこの曲、私たち北海道菓子工業組合紋別支部がある当地、北海道紋別市の歌になります。
宇宙戦艦ヤマトの楽曲などを作曲した宮川泰(みやかわひろし)氏が後年に小学生の頃、一時期住んでいた鴻之舞鉱山で土木技術者の父親が建設に携わった専用軌道「鴻紋軌道」(鴻之舞元山―紋別間)のレール跡の水たまりに月の光が映る姿がきっかけとなり出来た曲です。
この「銀色の道」という楽曲は、存じ上げている方は多いと思いますがこの曲が北海道紋別市の曲であるということは、あまり知られてはいません。
東洋一の金山だと言われていた鴻之舞鉱山は、今年で閉山40周年を迎え紋別市としては、4月28日に紋別市民会館大ホールにおいて宮川泰氏のご子息で宮川彬良(みやかわあきら)氏と札幌交響楽団を招き、記念コンサートを行いました。
これを機会に「銀色の道」に纏わる紋別のお菓子を作ってもらいたいという要請があり、「銀色の道」というネーミングを宮川彬良氏に使用承諾を頂き、市長や市民の方々、また著名なフードコーディネーターからもアドバイス、市からの支援を頂きながら、当組合では「銀色の道スイーツプロジェクト」を立ち上げ趣旨に賛同する組合員で近日発売に向けて試作をし、試食会なども繰り返しているところであります。
主原料には、近郊の北見市産の大豆粉を使い4種類の風味をそれぞれ各組合員のお店で製造し、一つのパッケージに詰めて販売をする予定です。
過去には「紋別スイーツ」として、組合員の3店舗で洋菓子を販売した経緯がありますがその時はNHKで全国放送されるなど、やはり世の中や地域のお菓子に対する関心はただならぬものがあると確信しております。お陰さまで、その紋別スイーツは地域の皆様に多くの支持がされ非常に好評な売れ行きでありました。
今回の「銀色の道」という名は、その知名度の高さもあり、その名前を名乗る以上地域の皆様、世の中の期待に応えるような菓子でなければならないというプレッシャーも感じつつ試作に取り組んでいるところであります。菓子の美味しさはもとより、その菓子から「紋別」という街のイメージがにじみ出てくる、そんな菓子をお客様へお届けしたいと思っております。
そして、「銀色の道」という曲がいつまでも皆さんの心に残りますようにと願いを菓子に込めて。
北海道菓子工業組合理事・渡邊孝博