手洗いに始まり手洗いに終わる
品質衛生管理講習会
北海道菓子工業組合では、食中毒の発生予防および食品を取り扱う業者の共通事項である衛生管理知識の再確認を目的に、品質衛生管理講習会を札幌市内において、平成26年3月11日に組合員15名参加のもと開催しました。
講習会には、農林水産省クラスター1/2補助事業を活用し、講師は今回の事業の窓口である一般社団法人北海道食品産業協議会の協力により、同協議会の技術顧問で衛生管理学がご専門の岡田迪德氏にお願いしました。食中毒と聞くと暑い夏に発生する印象がありますが、最近はノロウイルスによる食中毒など、冬期に発生する事例も多くなってきております。講習会では、手洗いの必要性とその手順、野菜・果物類の取り扱いとお菓子によく使用される果物の菌が集まり易い箇所や処理の仕方のポイント、食中毒をもたらす菌の代表例、菌の増殖しやすい環境や適切な温度管理の説明に加え、製菓業で取り扱いの多い粉類で気をつける点について講義が行われました。
「食品衛生は手洗いに始まり手洗いに終わる」と言われているそうですが、先生の話では本人はきちんと手洗いをしたつもりでも、検査をすると菌が落ちていないことが多いとの事。手順を守り、従業員ひとりひとりが実行し継続することが予防につながります。
ここ数年被害が拡大しているノロウイルスについては、従業員に少しでも感染の疑いがある場合は、無理をさせないなど日頃の健康管理の重要性とウイルスの感染経路、実際に症状が出た場合の対処、消毒方法について説明がありました。普段の生活の中でも気をつけたほうが良いことも含め、講義内容は多岐にわたり出席者はメモをとり熱心に受講されていました。
開催後のアンケートでは、わかりやすく今後の業務に役立つとの感想をいただきましたが、今回はかなり基礎的な講習内容だったため、次回はもっと菓子や業態別に特化した講習会の要望もございました。今後より良い講習会の開催に努めます。
北海道菓子工業組合事務局長・渥美さよ子