シャトレーゼ・コンビニスイーツは何が評価されているのか?
春季例会・スイーツセミナー
静岡県菓子工業組合
2月22日、県菓子工業組合(若月正章理事長)の春季例会参加のためJRの電車に揺られていると、そこに初老の旅行中のご夫婦が空いた席にも座らずドア付近で盛んに外の景色を追いかけていた。二人は車窓から見える富士山に感動し冠雪の富士山が裾野迄しっかり見えることに廻りが気にならないほど感激して声をあげていた。
このように静岡県は日本一の富士山を擁し風光明媚と温暖な気候で、海の幸、山の幸に恵まれ県外からのお客様にも感動を与えられる素晴らしい魅力のある所だ。
ここ3年間のコロナ禍で県内も厳しい営業を強いられてきたが、いよいよ、ポストコロナ、アフターコロナに向かって頑張る時期がきた。恒例の春季例会・「スイーツセミナー」を中小企業団体中央会の支援でJR静岡駅前の貸しホールを会場にリモートと同時開催した。講師はスイーツジャーナリスト・平岩理緒先生。
演題は「シャトレーゼ・コンビニスイーツは何が評価されているのか?」~ポストコロナ時代の商品開発に向けて~。先生は「製菓製パン」やテレビにも度々登場されているのでご存知の方も多い。先生は当初、マーケティング会社に勤務、商品開発を担当していたが歴史とお菓子好きが高じて全国を行脚、お菓子を実際に食し取材して「TVチャンピオン・デパ地下選手権」で優勝されるほどの実績を積みその知識と情報を持ってスイーツジャーナリストのパイオニアとして活躍されている。
講演では現在、菓子業界圧巻の「シャトレーゼ」やスイーツに進出著しい「コンビニ」のお菓子を紹介しプロジェクターを駆使して詳しく解説された。両社とも商品開発は斬新で参考にする面が多々あることから参加者はこれからの商品開発と販売に生かそうと熱心にメモを取っていた。質疑応答も地元菓子店におよぼす影響など活発に行われた。
また、講演会終了後、同会場で参加者が持参した自店の自慢商品の試食会も開催され、カット分割されたお菓子をそれぞれ召しあがりながら意見交換を行った。これも、自店の商品開発・改善の大きなヒントになると評判の恒例事業になっている。会場の使用時間をたっぷり使っての例会だったがまだまだ時間が足りない感じだった。リモートでは集中して受講された方、仕事を続けながら受講するなど様々だが身近な演題であったことで相対的には好評を頂いた。今回の例会も講師の平岩先生が若々しく笑顔が素敵で試食会でも気さくに質疑応答に応じて頂いたので和やかで収穫の大きい有意義な例会となった。
帰りの電車では先の旅行中の御夫婦が静岡の美味しいお菓子と楽しい想い出に沢山巡り合いますようにと祈った。
静岡県菓子工業組合顧問理事・森田紀