イベント開催&レポート
静岡県レポートの投稿

『お菓子は絶対に無くならない!』

新しい時代に沿った経営を

合同製菓講習会

 静岡県菓子工業組合は令和5年度、新しく土井宣博氏(雅心苑社長・沼津市)が理事長に就任した。土井氏は就任のあいさつの中で組合員の減少に触れ、「お菓子は絶対に無くならない」とお話された。確かに最近、既成の商店街などでは空き店舗が目立ちシャッター街と化した所もあるがその中でも比較的菓子屋さんは頑張っている。

土井宣博理事長

 しかし、全国的に組合員の減少が続いている。要因は後継者がなく廃業が主だが中にはメリットがないと支部ごと脱退する地域もある。

 今こそ、組合が存在感を示す時ではないだろうか。特に県内は小規模なお店が多い、皆で力を合わせ『無くならないお菓子』を守っていきたい。組合は個人では難しいことを実現するためにある。

 若者が魅力を感じる菓子店にするため新しい時代に沿った経営改善を目指せば決して悲観することはない。その力を発揮支援できるのが組合ではないだろうか。しかし、それは一部役員だけでは不可能だ。皆が積極的に参加してコミュニケーションを図ることだ。『無くならないお菓子』を商売にすることは誇りであり面白く楽しい。方法は考えればいくらでもある。自信をもって頑張りたい。

 当組合事業第一弾として県和菓子協会(若月正章会長・前理事長・富士市)と合同製菓講習会を開催した。先ずは店の要となる商品開発だ。講師には新進気鋭の『㈲夢菓子工房「ことよ」代表取締役の岡本伸治氏』(三重県)をお願いした。洋を取り入れた和菓子や新素材を使った上生菓子の型作り、店舗構成から和菓子検定の資格取得まで幅広い勉強会となった。例年通りだが今回もお陰様で組合員の関心は高く、東は下田、西は浜松と広範囲の方が出席された。これには、県中小企業団体中央会の支援も頂き行政との連携も重視した。

岡本伸治氏

 情報を密にするため各部会を定期的に開催して地域毎の交流を深める努力もしている。

 また、前年度関心の高かった『機能性おやつ』について再度、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学部門・部門長 矢澤一良氏の講演を開催、内容を一層充実させ実現のための研修会を行った。実施に向けて先生を交え最終の会議も予定している。

 令和6年2月8日(木)には新年会に代わる恒例の『春季例会』を企画、大勢の参加を期待している。

 全国菓子工業組合連合会ではご存知の通り法令、規制等の行政との対応や生産者やメーカーとの調整など行い組合員の保護助成に努めている。これらの活動の成果を上げるには強い発言力が必要だ。そのためにも大勢の組合加入が望まれる。県組合では参加の機会をつくりコミュニケーションの場を提供するため様々な事業を企画している。小規模店での参加には厳しい面もあると思うが参加することで学ぶことが多い。メリットとするもしないも本人次第だ。互いに絆を深め後継者が育つ菓子屋さんを目指していただきたい。『お菓子は絶対に無くならない』素晴らしい商品だ!

 静岡県菓子工業組合顧問理事・森田紀

イベント開催&レポートのサブカテゴリ一覧

イベント開催&レポート:静岡県レポートの過去投稿一覧