令和4年度 第44回食品産業優良企業等受賞報告
令和5年3月15日、東京の学士会館において一般財団法人食品センター主催の第44回食品産業優良企業等表彰式が開催されました。主催者挨拶、農林水産省大臣官房高橋孝雄総括審議官の祝辞のあと、表彰式において各部門の受賞者が発表され福岡県菓子工業組合が団体部門の農林水産省大臣官房長賞を受賞し、丸山道和理事長が表彰を受けました。
福岡県菓子工業組合では理事長を中心に新商品開発に熱心な組合事業者が福岡県のブランド農産物のいちじく「とよみつひめ」を使ったお菓子の試作開発を平成24年より熱心に取り組んできました。この取り組みは福岡県庁の担当部署、福岡県食品産業協議会、ふくれん及び傘下県内JA等とともに農林水産省や観光庁等の国及び県の補助事業を活用して取り組みました。その結果、開始時に6社だった賛同者が18社に増え、開発商品全体の売上げも年々増加しています。この取り組みが評価されて平成28年に県知事賞を受賞しています。
また、事業者の中には、いちじくのような柔らかいドライフルーツの実の形を残したまま羊羹の中に入れることはこれまで困難でしたが、職人の技を駆使して商品化した「とよみつひめ」ドライフルーツの実を入れた「いちじく羊羹」は好評で、令和2年度「優良ふるさと食品中央コンクール新商品開発部門」において、農林水産省食料産業局長賞(現 農林水産省大臣官房長賞)を受賞するなど、組合の取り組みの成果が現れてきています。
そして、福岡県庁と共同提案した農林水産省の新規事業「令和3年度地域食農連携プロジェクト(LFP)推進事業」に採択され、積極的に試作開発に取り組む組合員をはじめとする食品製造事業者、生産者や流通事業者、食品機械メーカー、JA、大学、公設試等研究機関が参加するプラットホームを構築して、間接事業者として「とよみつひめ」ドライフルーツを共同購入し、それを用いた統一ブランド菓子「とよみつ姫」の試作開発に取り組んで連携を強めています。
このような取り組みにより、丸山理事長が九州中小企業団体中央会及び全国中小企業団体中央会において表彰された実績をもとに今回の受賞となりました。
それぞれが菓子製造への技術に情熱を燃やし、喜んでもらえることを喜びとして、多様な地域の機関と連携して取り組んできた結果が今回の受賞につながったのではないでしょうか。これからもブランド菓子の創出に積極的に取り組み地域に貢献し、業界の発展に寄与することを期待しております。
福岡県食品産業協議会事務局長・武藤行弘