各地の菓子店探訪
鳥取県菓子店の投稿

中嶋米穀株式会社

鳥取のお米

石河英直さん

 日本で唯一の高校生和菓子コンテストである、第14回全国和菓子甲子園のテーマが「日本のお米」ということで、第105回甲子園大会の決勝の翌日に、鳥取の菓子組合に所属されている「中嶋米穀」さんを訪ねました。

 創業は1917(大正6)年で、2017(平成29)年に創業100周年を迎えました。地元の伝統校の野球部として、春夏ともに甲子園に出場された石河英直さんが、その翌年の2018(平成30)年に、社長に就任されました。石河さんは、1975(昭和50)年生まれで、関西の難関私立大学卒業後、15年ほど旅行会社に勤務され、約10年前に鳥取に帰って家業を継がれました。そして昨年6月、鳥取市賀露の新本社工場での営業活動をスタートされました。

 石河さんの社長就任の年にデビューした、鳥取県農業試験場が開発した米の新品種である、鳥取県産のブランド米「星空舞(ほしぞらまい)」が売り出し中です。この星空舞は、夏の猛暑にも負けない品種を目指して、コシヒカリの子孫にあたる「ゆめそらら」を5年間かけて交配し、コシヒカリのおいしさはそのままに、倒れにくく高温に強いお米です。また、星空舞を使用した米粉も販売されています。

 石河さんは、五ツ星お米マイスターに認定されています。お米マイスターとは、一般財団法人日本米穀商連合会(日米連)が主宰する、お米に関する専門職経験がある人のみに受験資格がある、いわば、お米の博士号とも言える資格です。お米そのものの品種や特性や炊き上がったごはんとしての特性を見極める力をもち、精米技術を駆使して特長を最大限活かした「商品づくり」を行うことができます。

 中嶋米穀さんは、時代とともに変化するお客様のニーズや求められる安全基準にいち早く対応し、愛され続ける企業を目指して日々努力を重ねておられ、『継続は力なり、力は信用力なり、信用力は即ち人そのものなり』という考えのもと、人と人とのつながりを大切にし、毎月の研修会のなかで自己研鑽を続けていらっしゃいます。お米を扱うことで生産者の皆様とかかわり、販売していただくお店や食材として使って頂く企業やお店とかかわり、そして消費者の皆さんにおいしいと喜んでいただけるお米をお届けし、田植え体験や工場見学などでお米に親しみを持ってもらいながら、これからも地域に根差した企業として頑張っていきたいとおっしゃっていました。

 全菓連青年部中・四国ブロック長・小谷直大

店舗データ

中嶋米穀株式会社
鳥取市賀露町811番地2
TEL:0857-28-9220
ホームページ
http://www.nakashima88.com/