イベント開催&レポート
富山県レポートの投稿

洋菓子協会との共催事業

第3回 BEST OF TOYAMA SWEETS開催

入賞者集合写真

 富山県菓子工業組合(理事長 渡邉克明氏)では、新たな商品の開発、また技術向上や若手職人育成を目的に、アフターコロナを見据え2021年から立ち上げた「BEST OF TOYAMA SWEETS とやま菓子コンテスト」を引き続き開催した。本年度は洋菓子では割とポピュラーな食材、和菓子ではまだまだ発展途上な食材の「ピスタチオ」をテーマとして富山県洋菓子協会(会長 米田義直氏)との共催で、今までにないバラエティーに富んだ創作菓子で競い合った。コンテストは10月18日(水)富山県総合デザインセンター(富山県高岡市オフィスパーク5番地)の最新の映像機器を完備したバーチャルスタジオにて行われ、県内の組合員から渾身の21作品が寄せられた。テーマ素材の「ピスタチオ」を使った様々な創作菓子が並ぶ中、特別審査員としてお呼びした高島屋和菓子バイヤー畑主税氏、県内の有名フレンチオーベルジュ「Levo/レヴォ」オーナーシェフの谷口英司氏、スイーツジャーナリストの平岩理緒氏と一般審査員として2名、計5名が、味覚、視覚、市場性、独創性の4項目で審査が行われた。

 本年度の優勝作品は、氷見市の「三國屋」の三國大輔氏が出品した干菓子「Bonbon de la P(ボンボン・ド・ラ・ペ)」が勝ち取った。飴とピスタチオ、フランボワーズをパイのように層状に織り込んだザクザクとした食感が特徴。落雁(らくがん)の型を使って緑色の花の形に仕上げ、柔和さや穏やかさを表現した。三國氏は「ピスタチオの味を凝縮して味わえるよう工夫した。これからもお客様にお菓子で幸せを届けたい」と話した。その他、準優勝は「引網香月堂」新庄遥香氏の「はなえみ」、3位は「パティスリーヴェルフヲンス」清水千汐氏の「ミミっ!モン・ピスターシュ」、谷口審査員特別賞には、「福多屋菓子舗」羽柴雅洋氏の「懐想」、畑審査員特別賞には「光春」碓井千春氏の「翠のめぐみ」、平岩審査員特別賞には「オークス洋菓子センター」新森朱美氏の「GAMME VERTE」が選ばれた。

入賞作品

 最後に畑審査員に講評いただいた。「今回のテーマのピスタチオは本来の美味しさを出すには難しい素材の一つ。難しい素材であっても試行錯誤しチャレンジし続けてほしい。そして若い世代にしっかり伝え、育てていって欲しい」と作り手の気持ちをよく考慮された丁寧で的確な言葉で締めくくって頂いた。

 また出品作品は11月1日から1週間、地元百貨店大和富山店にて期間限定販売を行った。
 渡邉理事長は、引き続き来年度も開催予定であり、異業種組合との共催、産学官連携も視野に入れ、食材やコンセプト、ストーリー性のある富山らしい魅力的なものづくりへの挑戦を続けてきたいと語った。

 富山県菓子工業組合専務理事・篠原誠一

イベント開催&レポートのサブカテゴリ一覧

イベント開催&レポート:富山県レポートの過去投稿一覧