各地の菓子店探訪
大阪府菓子店の投稿

茨木旬菓庵蔦屋

生菓子を進物に

みかさ

 今回は、1978年に大阪府豊中市長興寺にて創業し、現在は大阪府茨木市耳原に本店を構える「茨木旬菓庵蔦屋」さんにお伺いしました。2店舗を運営され、製菓の講師もされてお忙しい中、店主の田中俊之さんにお話を伺いました。

〜茨木旬菓庵 蔦屋さんの代表銘菓は何ですか〜
 「みかさ」でございます。明治神宮・橿原神宮へも献上させていただきました。長年研究を重ねしっとりと仕上げたみかさ皮と、大納言小豆をじっくり炊き上げた粒あんが自慢の逸品です。

茨木旬菓庵蔦屋

〜近年のお取り組みや、今大切にされていることを教えてください〜
 創業時は日持ちのする進物菓子が好まれ売上の中心でしたが、近年は生菓子に力を入れ、生菓子を進物にお使いいただけるよう力を入れています。作りたてをできるだけ早く召し上がっていただくことで、和菓子の美味しさをより多くの方に知っていただきたいと思っています。

〜「大阪ええYOKAN(ようかん)」プロジェクトへ参加された経緯を教えてください〜
 発起人の竹本さん、中西さんと組合や会を通じてお話しする機会があり、魅力的なプロジェクトだと感じていました。そして実際に初回の催事に足を運んでみて、正式に参加しようと決めました!かねてより、大阪には様々な名所、名産、物産など世界に誇るコンテンツがあると感じていたので、それを「ようかん」という1つのお菓子を通じて発信していけることを嬉しく思っています。これからさらにプロジェクトに賛同・参加されている皆さんと共に「大阪ええYOKAN」が大阪みやげとして定着するよう、微力ながら盛り上げていきたく思います!

田中俊之さん

 田中俊之さんへのインタビューの後、代表銘菓の「みかさ」をいただきました。しっとりしていながらふんわりした食感のみかさから、田中さんの優しさと確かな自信を感じました。今の時代、利便性の追求やフードロス対策も必要な中で、お菓子を日持ちさせるべきか否か、私自身悩む機会が増えていますが、「できたての美味しいお菓子を召し上がってほしい」という田中さんの強い信念はとても頼もしく、これからの関西の生菓子業界を引っ張ってくれる方だと確信いたしました。これからもよろしくお願いいたします。

 全国菓子工業組合連合会青年部部長・竹本洋平